『月の影 影の海』は『十二国記』の導入編で、読者は十二国記ワールドがいかなるものか、を何となく理解できるようになっている。さてそれでは陽子はこれからどうなるのか、と勢い込んで続編の『風の海 迷宮の岸』を読むと、これがまた全然別の(と言っても十二国記ワールド内のだけど)話になっている。主役は泰麒、戴国の麒麟だ。陽子はどこへ行った?てなもんだが、これは陽子が蓬莱(日本のことね)から連れ戻されてくるよりさらに前の話、ということになっている。
風の海 迷宮の岸〈上〉 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
- 作者: 小野不由美,山田章博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1993/03/20
- メディア: 文庫
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それにしてもこの巻の主役である泰麒(泰国の麒麟ね)はかなり頼りない感じ。そんなんで大丈夫か、ちゃんと麒麟が務まるのか、と読者に心配させるのがポイントだな。というわけで下巻に続く。