野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

カンノーリのことをケーキって言ってたな

WOWOWではアカデミー賞特集として、過去の作品賞受賞作をオンエアしていて、『ゴッドファーザー』を録画して観たわけですよ。

この映画を観るのはもう何だかんだで3回め、さすがに少しくらいは登場人物の顔とキャラクターも覚えたし、あのややこしいストーリーを多少なりとも理解できるようになった。そうすると不思議なもんで、けっこう楽しめるようになるんですな。
まあそれにしてもヒドいよねマイケル。サイコパスですか。終盤の、マイケルがコルレオーネ・ファミリーのドンになり、敵対勢力を淡々と潰していくのと同時に、妹の息子に幼児洗礼を施し名付け親になる様子を同時に観せるのはとてつもなく悪趣味でありまた圧巻、と言えよう。

それにしても、この映画をみていると思い出すのは、ちょうどWOWOWで放映中の『三国志
軍師連盟』だ。あの中の司馬家って、かなりコルレオーネ・ファミリーに重なるところがあるのよな。そういえば、と思ってエマニュエル・トッドによる家族構造の分類について調べてみた。中国とイタリアは同じグループなのでは、と思ったのだが、残念ながらそうではなかった。中国は「共同体家族」で、子供が遺産相続において平等に扱われ、成人・結婚後も子供たちが親の家に住み続ける。父子関係は権威主義的で、兄弟関係は平等主義的であると。イタリアもトスカーナあたりはここに分類されるようだが、シチリアは「平等主義核家族」で、夫婦と未婚の子供で構成される家族なのだそうで。つまり、子供が結婚すると独立し、親の家を離れるってことだけど、コルレオーネ・ファミリーはとてもそうは見えませんなあ。あのお宅だけ特殊なのかもしれないけど。