野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

マニア向けちゃうのそれ

"A Tribute To Jack Johnson"は数あるマイルス・デイヴィスのアルバムの中でも軽くベスト5に入るくらいに好きだ。25分を超える大作2曲だけでひとつのアルバムになっているというイカレっぷりも気に入っている。何でもあのセッションをすべて収録したアルバムがあるらしい。CD5枚組で全42曲、6時間8分という狂気すら感じるシロモノだ。ちゃんとApple Musicにもあるのだな。

1枚目にいきなり"Willie Nelson"のテイク違いが6曲続けて入っている。頭おかしい。しかしわざわざこうやって同じ曲名でテイク違いがあるということは、それぞれの曲の再現性がそれなりにあるということで、いや実はマクラフリンをはじめとしてみんな適当に弾き(吹き)散らかしてんのかな、と思っていたのだこいつあ失礼。もっとも、例えば"Willie Nelson"は"Yester now"から一部切り取ってきただけやないか、と水増し疑惑もあるけども(実は"Yesternow"には"Willie Nelson part")。
こんなもん頭から順番に聴いていくのもさすがにちょっと、てことで、複数テイクある曲は一番短いやつだけを入れてプレイリスト作ってみたんだけども、こいつがまた1時間半を超えるのよね。ふんとにもー。
なんて文句言ってるけど、やっぱりカッコええよね。重いビート(ビリー・コブハム?)にマクラフリンの縦横無尽なギター。そしてマイルスのクールなんだかホットなんだかよくわからないトランペット。でも垂れ流しで全部ぶっ込んで5枚組でどうぞ、てのもあんまりだ。良さげなやつを適当に編集して、普通のアルバムをもう一枚ぐらいは作れたんじゃないのマセロ君。