野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

大人だって大鵬は好きなんだぜ

久しぶりに山へ行きましょう、ということになった。トレランではなく登山だ。
今回のターゲットは、るり渓を経由しての深山、ということになった。総勢9名のパーティで、集合はJR二条駅
るり渓の場所を知っている人は、なぜわざわざそんなところに集合するのだ、と不審に思われるかもしれない。まあいろいろと事情があるのだ。
二条駅近くのレンタカー屋で車を借り、るり渓へ向かう。9号線を経由して行ったら、1時間半ほどかかった。だからなぜ二条駅などに(以下略)

駐車場から少し先に行ったあたりにるり渓自然公園の入り口がある。そこから渓流に沿って、全長3kmほどのコースがある。ここを歩くわけだ。

そこかしこに「双龍渕」とか「玉走盤」とか「水晶簾」などという大層な名前の「見どころ」がある。正直なところいずれも「言うたもん勝ち」な感じは否めないのだが、いやいや大変に結構なのである。

るり渓の散策(と呼ぶにはややキツめか?)コースは通天湖の手前で終わり。そこからさらに歩くと、登山口がある。ここからが本題なわけですよ。

るり渓カントリークラブを横目に見ながら登る。なかなかの急斜面で、結構キツい。
うわこれはえらいこっちゃ、と思ったが、中盤以降はさほどしんどくない。途中2、3回ほど「山頂か?」と思わせるフェイントを食らいつつも、何だかんだで1時間ほどで山頂にたどり着いた。

そこで昼食を摂って休憩。
ちなみに山頂は雨量観測所になっており、実はそこにアクセスするための舗装路がある。復路はその道路を通って下山した。いくぶん遠回りではあるが、当然ながらずいぶん歩きやすい。

ヤギの牧場前を経由して、るり渓温泉前に到着。しかし風呂に入るためには、4kmほど先にある駐車場まで行き、車を取ってこなければならない。お風呂セットは車の中に置いているのだ。まあそれはもともと計画に織り込み済みだ。想定と少し違っていたのは、「深山に登るのってそんなにしんどくないよね」ということであり、じゃあこの際だから駐車場まてまは走って行く?てなことになり。その場のノリだけで、有志4名により「締めのトレラン」などという暴挙に出てしまった。

まあでも、全部で3kmぐらいかな?意外と悪くないかもね。

さて車を取ってるり渓温泉に戻り風呂に入る。いやあ、さっぱりしますな。

風呂から上がったら車で二条へ戻る。ここであらためて、なぜ二条駅なんぞに(以下略)という疑問が再燃することだろう。その答えは風の中に、じゃなくて駅前にある。今回の真のゴールは、中華料理店「大鵬」だ。

中華はやはり大人数で行くに限る。
まあとにかく、どの料理も絶品で、わたくしはそれらについて上手く語る術を持たないのであるがとりあえず、よだれ鷄は猛烈に美味かった。

この後に残ったタレにからめて食べよと、ぶっとい春雨が一緒に供されるというのが何とも心憎い。
そして、海老と蛤のチリソース。チリソース?これチリソースなん?いや、わたくしの知っているチリソースとはまったく別物だが、そんなのもうどうでも良いではないですか。

これまた残ったチリソースを殲滅するために、蒸しパンを注文してくれたM隊長、GJだ。ちょっと多すぎるんじゃないか、と思えたそれらはまた、後に登場する酢豚(本当に豚のみ!)をも受け止めてくれたのだった。

こういうナイスな中華たちのために、と各種ナチュール系のワインが次から次へと登場する。
中華屋なのに、ソムリエールなおねいさんがいるぞ…

一杯めはゲヴュルツトラミネールだった。

野菜も食べないとな、と思って、空芯菜炒めなんかありますかと訊くと、それは無いけれども京野菜の塩炒はある、とのこと。しかもそれは鮎なれずし味にできると…

そりゃこんなメニューだと、中華って言ったってそりゃワインがススム君でしょうよ。

あーもうダメですこの店。
まったくもってけしからん。

一週間ほど前は台風接近中なんて話もあり、いったいどうなることやらと心配していたが、結局雨は降らず、かと言って暑すぎもせず、絶好の山日和となった。いやーよかったよかった。