野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ほんまに人ごとちゃいまっせ

ノーム・チョムスキー言語学者だ。それでは、ということで彼の本職である言語学の、例えば『チョムスキー言語学講義』なんてのを読んでみると、
壊滅的なまでに理解不能で打ちのめされたりする。
やはりチョムスキーは、アメリカの格差や政治家の欺瞞を糾弾する本の方がはるかにわかりやすい。
というわけで『アメリカンドリームの終わり、あるいは、富と権力を集中させる10の原理』。

アメリカで進行しつつあるというあれこれ。
大学の授業料を値上げし、学生を借金漬けにする。教育を技術訓練に貶め、子どもたちの創造性や独立心を奪う。
国家権力やその集中を批判すると「反米的」と糾弾される。
富を一部に集中させ、増税し、働く人々の権利を奪い、搾取する。
なんと。全部、日本でも起こっていることじゃないか。
さらにチョムスキーは、政治に影響力を持つには、4年に一回大統領選挙で投票するだけでは不十分で、絶え間ない闘いが必要である、と言う。
そして、それをよく理解しているのが極右だと。つまりティーパーティーですな。
おお、それも日本と同じだ。絶え間ない闘いが必要であると理解しており、地道な努力を続けてきたのが日本会議ってわけだ。
なんて思いながら読んでいると、訳者あとがきに「今日のアメリカは明日の日本だ」なんて書いてある。そうですよねえ。「本書が明日の日本に対する警告の書になることを願ってやみません」って言ってるけど、うーん、間に合うんだろうか…