野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

A working class hero is something to be

UKでも「こんまり」がブームになっているのだそうだ。
『KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~』 なんていうNetflix番組があるのだな。うへぇ。
ロイヤルメールで夜間シフトのトラック運転手として働いていたサイモンはすっかり「こんまり信者」になってしまい、猛烈に断捨離を始めた、という『ワイルドサイドをほっつき歩け』の中のエピソードが朝日新聞の書評欄で紹介されていた。
おい何だか面白そうじゃないかこの本、と思ったその日のうちに買い求めた。

トランプ大統領が誕生したのも、Brexitも、みんな排外主義のナショナリストでミソジニストでレイシストのおっさんどものせいだ。
確かにわたくしも、そのように思っていた部分があることは否定できない。
しかし、とこの本は言う。Brexit賛成に一票を投じたようなワーキングクラスのおっさんたちにも、それは色んな種類がいて、それぞれに彼らなりの事情ってもんがあるんだ、と。
そんなおっさんたちの、彼らなりの事情、を紹介するそれぞれのエピソードというのが、何ともおかしく、かつ哀しくてたまらない。
みんな、愛すべきおっさんたちなのだよ。
冒頭で『ハマータウンの野郎ども』について触れられていた。あれから40年以上が経ち、彼らは「ハマータウンのおっさんたち」になったのだ。
『ハマータウンの野郎ども』を先に読んどいた方がよかったかな。
まあそっちの方もいずれ。