野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

未来の日々

わたくしが初めて買ったカンのレコード(CDちゃいまっせ)は"Future Days"だった。
なぜこのアルバムを買ったのかはよくわからない。多分安かったんだろう。といってもたぶん1500円〜2000円ぐらいはしたと思うけど。当時の輸入レコードの相場からすれば、安い方でそんなもんだったと思う。
初めて聴いたカンの曲は、FMラジオでかかっていた"Gomorrha"だった。それまで聴いたことのないような不思議な雰囲気がすっかり気に入ってしまい、その曲が入ったアルバムが欲しいと思ったが、今みたいにぴぴっとググったらどのアルバムに収録されているかがすぐにわかり、何ならそのまま注文もできてしまう、なんていう便利な時代ではなかったのだ。
で、聴きたかった曲は入ってないけどとりあえずカンだし、というぐらいな感じで買ったのだろうな。
ファンの間でも人気が高く、名盤と言われることも多いアルバムのようだが、最初に聴いた時のわたくしの感想は、あまり芳しいものではなかったように思う。
そして、最近になってカンのCDを買い漁る中で、やはり名盤の呼び声が高いこの"Future Days"を、あらためて聴いてみたいと思ったわけだ。しかし手頃な値段の中古CDはなかなか出てこない。と思っていたらAmazonで新品が安くで出ていた。最近、UKあたりのCDショップがけっこう安い値段でCDを売っている。そのうちの一つだ。ただしUKから郵便で送られてくるので、軽く3週間ぐらいはかかる。まあ急ぎでなければどうってことない。もう30年ぐらい聴いてないんだから3週間なんて誤差の範囲だ。

Future Days

Future Days

  • アーティスト:Can
  • 発売日: 2012/07/03
  • メディア: CD
最近あれこれとカンのアルバムを聴き倒しているので、「あーなるほど、こういう感じね」とわりとすんなり受け入れられた。
けどこれ、いきなり聴いたらやっぱり「何じゃこれは?」ってなるよなあ。
で、あらためて聴いてみるとこれってあちこちにホルガー・シューカイ的なテイストが散りばめられているなあ、と思う。
ラスト4曲目の"Bel Air"、20分近い大曲で、レコードのB面はこの一曲だけだった。
長い曲だけど、曲想はコロコロと変わる。というかまったく別の曲と言っても良いぐらいで、こんなの3曲か4曲ぐらいに分けたらどうよ、と思ったりもする。アンビエントっぽいなと思っていたらミニマルでトライバルなビートで突っ走ってみたり。実はちょっと"Gomorrha"っぽい雰囲気もあったりするような。
なんだか面白いアルバムだなー、と思う。

ちなみに"Gomorrha"は、5年ほど前にAmazon.comでアルバム"Unlimited Edition"に収録されているのを発見し、ダウンロード購入した。

さて"Future Days"のレコード、どこに売ろうか。