野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

なんでそうなった

帰りが遅くなったので、また天下茶屋のたゆたゆで晩飯を食べて帰ることにした。というか遅くなるのはある程度予測されていたのでハナから食べて帰るつもりでいた。どこで食べるか?だけの問題だ。
注文も、たゆたゆサラダとおまかせ串5本、と決めていて、実際そのように注文した。美味かった。たゆたゆサラダが出てくるのが想定より遅かった(串が3本出た後だった)が、まあそういうこともあるだろう。
しかし遅くなると難儀なのは帰りの電車だ。天下茶屋発で高槻市行きの最終は21:46。残念ながらそれには間に合わない。
だから北千里行きに乗るしかなく、つまり淡路でちゃんと高槻市行き(あるいは河原町行き)に乗り換えられるかどうか、というのが死活的に重要な問題となる。飲んで帰る時に、淡路駅を寝過ごしたという事案は枚挙にいとまがない。
だが今日は、そんなに飲んだわけではない。瓶ビール一本と黒糖焼酎(朝日)のソーダ割り一杯だけだ。楽勝だ。淡路駅通過時もちゃんと起きていた。


いや、通過したらアカンやろ。

次の駅は下新庄、という車内アナウンスを聞いて、はっと我に返った。
痛恨、とはまさにこういう事であろう。
寝てしまっていたのならまだ諦めもつく(つくかな?)。が、起きていたのにぼーっとしていたために乗り過ごした、とは一体どういうことか。最近たるんどるぞ貴様。歯をつぶれ!目を食いしばれ!!

いやもう、困ったもんですよまったく。

まずいばかりでもなさそうですよ

探偵ナイトスクープに、パティシエの林先生に妙な食材であれこれ料理を作らせる、という依頼が時々あった。
服部緑地の池で採れたドブ貝を食べられるようにしてくれ(たぶんあれがこのシリーズの始まりだ)、とかママレンジ(おもちゃのレンジだ)でホットケーキを焼け、とか母乳でケーキを作れとか、まあ無理難題ばかりだが断らず(最初は断るが煽られて結局受けるというお約束のパターン)、いずれもさすがはプロ、と感心させられたものだ。
後には顧問としても出演されていたようだが、最近はさすがにもうあのような依頼は受けていないのだろうか。局長が交代して以降、わたくしはあの番組を観ていないのでよくわからない。
なんでそんな話を長々と書いているかというと、『戦国、まずい飯!』を読んで、思い出したからだ。

戦国時代の武将に関する記録なり言い伝えなりに出てくる様々な食べ物を、現代に再現してみよう(そして実際に食べてみよう)、というのがこの本の主旨だ。
アホなことやっとるな、と思いつつ、あまり期待せずに読んでみた。
ところが、それぞれのテーマで取り上げる料理(というか中には雑草を食べてみるだけ、みたいなのもあるけど)については、食材や調理法についてあれこれ調査して、結構マジメにやっている。そして、それぞれの戦国武将と関連する史実についてはずいぶん詳しく、そこで語られる歴史的背景などは、かなりしっかりしたものだったりして、つまりは存外に面白い本になっているのだな。
それにしても最後は味噌ってすごいんだぜ、という話に流れていき、いやあんた土井先生かいなという感じであるが、実際わたくし自身も米国駐在時に、味噌汁は最強であると実感しているので、この言説には大いに賛同するのである。

タバコのポイ捨てはあきまへんで

『ドライブ・マイ・カー』がアカデミー賞受賞とかカンヌでパルム・ドールなどと話題になり、いよいよWOWOWでもオンエアされ、とりあえず録画はしておいた。まだ観てないけど、その前に改めて原作を読んでおこう。
原作は言わずと知れた村上春樹の『女のいない男たち』だ。6年前に文庫で読んだが、例によって内容はほとんど覚えていない。また新鮮な気持ちで読めるってなわけだ。

この本の中に「ドライブ・マイ・カー」という短編があり、もちろんこれが映画の原作ということになっているのだが、実際には他に「シェエラザード」や「木野」も一部含まれ、さらにかなり話を膨らませてあり、つまり映画はほとんど別の物語になっていると思った方が良さそうだ。
実際「ドライブ・マイ・カー」を読んで、ああそういえばこんな話だったなと思い出したが、いやしかしこれで2時間の映画を一本作るなんてのはちょっと無理がありゃしませんか?と思ったものだ。
そもそも、村上春樹作品を映画にするのは難しい、と思う。以前に『ノルウェイの森』を観てそう思った。
小説の登場人物の台詞を、実際に役者が口にするのを聞いて、何だか馬鹿みたいだな、と感じたのだ。
「孤独が好きな人間なんていないさ。無理に友達を作らないだけだよ。そんなことしたってがっかりするだけだもの」
とワタナベがいうのを聞いて、うわあ、と走り出しそうになったものだ。

…ええと、『女のいない男たち』の話でしたね。
どれもこれも、オチの無い話ばかりだな、と改めて思う。回収されない伏線(それは伏線とは言わんか)とか、宙吊りのままの謎、みたいなのも多い。でもそれが良いのよ。
そんなん絶対イヤ、ていう人も結構いるだろうけども。

それぞれの短編に登場する「女のいない男たち」は、だいたい何かをすっかり諦め切っている(そんな風に見える)。
その分楽に生きられるんだろうな、と思うのに、どういうわけか彼らには訳の分からない災厄(とは限らないかもしれないけど、あまり愉快な出来事とも思えない)が降りかかる。
パチンコに狂って借金が嵩んだ、とか酒を飲みすぎて肝硬変になった、という話なら、まあそりゃそうですよね、ということになる。自業自得だ。
そんなわかりやすい因果関係は無い。不条理としか言いようがない。
さて、木野は無事に帰ってこられるのだろうか。

ちょっと走ってがっつり呑む

このところ少しばかり仕事が忙しくて、どうも気持ちに余裕がないし、カラダもちょっとしんどい。土曜の朝は惰眠を貪りたい気もする。
けれどもこういう時こそ山に行くのが良いのではないか。
もともとトレランの予定が入っていたのを一旦はキャンセルしかけたのを思い直した。
ということでいつものように摂津富田8:30集合で、阿武山に向かう。
おなじみの奈佐原古道入り口。

奈佐原古道から阿武山の登山道に入ったあたりからがしんどい。トレランといいながら、ここをまともに走れた試しがない。歩いていても心拍数はゾーン5で、危険な状態だ。
とりあえず山頂で休憩。

薄曇りで暑すぎることもなく、走りやすいわーと言っていたが、やっぱり走ったらそれなりに暑い。シャツがこれでもかと言うぐらいにびちょびちょだ。
山頂から北大阪変電所の方に降り、萩谷総合運動公園を抜けて摂津峡へ。
摂津峡に出たところで左へ行けば、神峯山寺または三好山方面だ。神峯山寺まで行くのはしんどい。三好山ぐらいならまあ行っても良いが、もう今日のところはこれくらいでええやん、ということで右に曲がり、そのまま摂津峡を降りる。

そしてゴールは美人湯 祥風苑。12kmだ。

いやーお疲れさんでした。
風呂の後はいつもの餃子天国。

いつもより早めの時間だったので、少しばかり時間調整が必要だ。ということで満マルへ。
さんざっぱら餃子やらニラレバやらを貪ったあとなのに、なぜフライドポテト、しかもメガ盛りなんてものを注文してしまうのか。

JRで吹田に移動し、ハピネスプーンへ。
さんざっぱら餃子やらニラレバやらを貪ったあとなのに、なぜ鷄と野菜の黒酢炒めなんてものを注文してしまうのか。

美味かったけどね。
青蜻蛉も進みますわな。

で、前回行ったスペインバルにまた行こう、ということになったのだが、行ってみたら店主が怪我をしたため休業中、と貼り紙がしてあった。何てこったい、と嘆いて結局リトゥムへ。
ここで飲んだ白ワインがちょっと独特な味で、でもなんか知ってるぞこの味。

と思いながら飲んでいたのだが、結局最後まで何の味かは思い出せなかった。
ワインを飲んだらちょっと回った。
で、またJRに乗って千里丘へ。
とにかく最後は一蔵へ。というのがパターン化しつつあるな。
行く夏を惜しみつつ、仙禽 線香花火。

本当は全然惜しんでない、とっとといにさらせ、ぐらいに思ってるけどね。
さすがにもうフラフラで、真っ直ぐ歩けないぐらいの状態になり、これにて散開、となった。
毎度毎度同じようなことばっかり、ようやるわ。と自分でも呆れる。でも反省はしていない

良さげなところはまた後日

出張で掛川に泊まっている。
どこかで晩飯を食べようと思って駅前を少しばかり探索してみた。小さな街なので、そんなに店は多くない。でもちょっと気になる、良さげな店は何軒かある。
そんな店はとりあえず今回はスルーして、ホテルの近くの焼鳥屋に入ってみた。
串の注文が最低3本から、というのが少しばかり難儀ではあるが、焼鳥そのものはなかなか悪くない。ビールと枝豆に、せせり3本。
そして、ハイボールとピーマン肉詰め3本を追加してみた。

いずれも美味かった。
ピーマン肉詰めはプレスして焼くのが掛川流、てか。知らんけど。

やっぱりそれっぽく聞こえるし

プライマル・スクリームってほんとワケわからんバンドだな。
だいたいが“XTRMNTR”なんていうタイトルもどうなん?これで「エクスターミネーター」って。「エクストリームネイチャー」って間違って覚えたらどうするの。

Xtrmntr

Xtrmntr

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そんなやつおらんか。

こういうの何ていうの?エレクトロニカ?ハウス?まあむちゃくちゃですわな。
でもなかなかええよね。だからわざわざCD買ったのだよ。中古だけど。

あれから70年

朝日新聞のGLOBE+に「小国に生きる」という特集記事が載っていた。そこに取り上げられている「国」のひとつがマルタ騎士団、正確には「エルサレム、ロードス及びマルタにおける聖ヨハネ主権軍事病院騎士修道会」という冗談か嫌がらせみたいに長い名前だ。
あ、これって、読み終わったばかりの『ロードス島攻防記』に出てきた聖ヨハネ騎士団じゃないか、と気付いた。

コンスタンティノープルが陥落した後、オスマン帝国キリスト教世界に進出して行くにあたって目障りだった、つまり戦略上の要衝の地となったのがロードス島であったらしい。
コンスタンティノープルを陥落させたメフメト2世の残虐・冷酷ぶりからすると、ロードス島を攻略した3世代後のスレイマン1世は、ずいぶんと紳士的だったようだ。実際はどうだったのか知らんが、少なくともそのように描かれている。
最終的には聖ヨハネ騎士団に無条件降伏を受け入れさせるわけだが、そこまでの経緯だとか降伏後の取り扱いだとか、「武士の情」みたいなのがいろいろあって、ホンマかいなと思ってしまう。
この『ロードス島攻防記』のポイントはいくつかあるのだが、そのうちのひとつが、戦争におけるエンジニアリング、特に建築・土木分野の進化、かな。ベースになる文献なり史料があるのだろうが、それにしても相変わらず、見てきたようにお話を作り上げるのがすごいな、と感心してしまう。
さて次はいよいよ「海戦三部作」の最後、『レパントの海戦』だ。年内には読んでおきたいな。