野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

洗練されたワンオペに感服

JR茨木駅近くに昨年オープンした「和酒 琴椛」。要チェックであった店に行ってきた。
「季節のおまかせコース」を予約している。
先付は、自家製豆腐とほたるいかのパフェ風サラダ。

なかなか斬新でありますな。
八寸。ウドのきんぴら、小芋のあられ揚げ、若ごぼう胡麻和え、イイダコのうま煮、カリフラワー甘酢漬け、手毬寿司。

このビジュアルの美しさよ。
ビール(マルエフの中瓶でありました)など飲んでいる場合ではない、ということで、まずは楽器正宗。

向付。ミナミマグロと桜ぶり。

ぶりがとろんとしていて美味い。
ちなみのこの皿、鳥獣戯画の柄が入っている。うちにも欲しい。
あっという間に酒がなくなったので久礼を注文。

そして焼物が、さわら塩焼きに蕗の薹味噌、花わさびの醤油漬け。

さわら塩焼きは塩控えめかな。その分、蕗の薹味噌が映えるという寸法か。
温物は、鯛の桜蒸し べっ甲あんかけ。

まことに上品であります。桜フレーバーがまた結構。
ここで仙介を投入。

揚物。白魚パイ包揚げ 金柑ソース。

金柑ソース!これまた斬新な。ちょっとフレンチっぽくもありますな。
シメにホタルイカと菜の花の土鍋ご飯。

菜の花は素揚げしたものを最後に混ぜる感じで。土鍋で炊いたご飯の焦げと油がよく合って、やたら美味い。
けっこうお腹いっぱいなのだけど、茶碗に軽めの一杯はさらっと平らげてしまい、もう一杯は出汁茶漬けにて。

デザートは白ごまプリン。

すんません嘘です。
おとなしく白ごまプリンでも良いけど肝のレア煮またはポテサラも選べます。なんてことだったら、ねえ。
なのでもう一杯。篠峯を。

どうもさーせん。
どの料理も酒に合うけど、いかにも酒のアテ、みたいなガツンとした感じではなく、全体に繊細で優しい味わいで。こういうのも結構でありますなあ。
カウンターから丸見えの広い厨房でのワンオペが、実にwell-organizedで、常に10〜20手ぐらい先を読みながらやっているような無駄のない動きに見惚れてしまう。食器類もけっこう凝っている感じだし、これまた名店でありますなあ。