先日ランニング用のイヤフォンを新調したところ、あちこちからBluetoothイヤフォンの素晴らしさについて語る声が聞こえてきた。いやもちろんランニング用イヤフォンを買った時にも、ちょっと考えないではなかったのだ。というかランニング用こそワイヤレスがありがたいではないか。けれども、現時点で既にiPhone、iPad、そしてKindleとモバイルデバイスがあるのに、充電のことを心配しなければならないデバイスがこれ以上増えるということに対してちょっと抵抗があった。だからおとなしく普通のイヤフォンを選んでおいたわけだ。
しかしながら、やっぱり気になるBluetoothイヤフォン。で、ある日FredMeyerに買い物に行ったついでに家電売り場を覗いてみたら、Bluetoothイヤフォンけっこう安いのな。20ドルぐらいからある。いろいろな種類があるのだけど、Skype会議用としてオフィスに1個置いとこうかなということで、結局ヘッドセットにもなる30ドルほどのやつを買った。iLiveのIAEB26というモデルだ。
http://iliveelectronics.com/catalogsearch/result/?q=iaeb26
箱から出して、まず充電しようとしたら、左側のスピーカーの反対側部分のフタがぽろっと取れた。よく見ると、そのフタを筐体に固定するためのツメが折れている。開封したばかりでそんなアホなことがあるのか、と愕然とした。こいつあ初期不良ってことで交換だな、と思ったが迂闊なことにレシートを捨ててしまっていた。晩飯の買い物をした袋に入っていて、料理が終わった時にその袋にゴミを入れてダストシュートに放り込んだ後だったのだ…
仕方がないのでフタが外れないように輪ゴムで止めて、とりあえず充電して、それからiPhoneとペアリングしてみた。いろいろな機能を兼ねた小さなボタンがあり、これを長押しするとペアリングモードになる、とのことなのだがこいつがまた建てつけが悪くてクリック感が全く無い。押せてるんだか押せてないんだかよく分からない状態で、あれこれ試行錯誤をして、なんとかペアリングまではこぎつけた。
でオフィスに持って行って、同じような苦労をして今度はPCとペアリングをし、さてTV会議でヘッドセットとして使ってみたところ、向こうの音声は聞こえるのだがどうもマイクがうまく動作しない。仕方がないので諦めて、今まで使っていたiPhone純正のEarPodsを使った。何やねんこれ役に立たんのお、と思いつつ、時々仕事しながらiPhoneで音楽を聴くのに使っている。
それが昨日、今度は右側のスピーカー裏側のフタもぽろっと取れてしまった。左側と同様、やはり固定するためのツメが折れている。右側はコントロール部分があるので事態はより深刻だ。ボリューム調整ボタンを、筐体とフタで挟むようにして固定しているのだが、この小さいボタンもどこかへ行ってしまった。どうすんねんこれ。と思ったが致し方ない。ボリューム調整ボタンの部分は空洞が開いた状態にして、こちらも輪ゴムで固定した。こんな感じだ。
ただ、そうするとこの輪ゴムがちょうどUSB端子のフタのあたりにと来ているため、充電する場合はこの輪ゴムをよっこらしょとずらして端子のフタを開け、USBのプラグを挿すことになる。地味に面倒臭い。
よくこんなものを商品として売っているものだと感心する。さすがにここまでくると腹を立てる気にもならない。実に痛快なまでに、「安物買いの銭失い」だ。
ちなみにiLiveというのは、Digital Products Internationalという会社のブランドだ。中国の会社ではない。ミズーリ州セントルイスにある、アメリカの会社だというから驚く。Googleのクチコミも散々だ。特にカスタマーサービスの評判が悪い。実に興味深い。
30ドルは授業料だ、と言いたいところだが、それではここで学んだ教訓は何だろう?結局は30ドルをドブに捨ててしまったと認めざるを得ないというわけだ。やれやれ。