野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

イアンvsパトリック

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」とは、プロイセンの鉄血宰相ことオットー・フォン・ビスマルクの有名な言葉だ。 言葉尻だけ見たら、経験に学ぶだけでも十分に賢いだろ、と思ってしまうのだが、彼の言わんとしているのはそういうことではないらしい。…

八海山と船中八策と春鹿をいただきました

先週に引き続き海外からの来客があり、またわたくしが金曜日の晩メシ担当となった。 いや、実際には主担当は他にいるんで、一緒について行って飲み食いするだけの簡単なお仕事なんですけど。 今回はドイツ人とフランス人それぞれ1名。ホスト側はわたくしを含…

Hey, Mr. Slowhand

クラプトンの"Slowhand"は、昔レンタルしたのをカセットテープにコピーして聴いていたのだけど、CDは持っていなかった。いまはもうカセットなんて聴けないし、いずれ入手しなければと思いながらいったい何年経ったことか。今ならタワレコで名盤セールだかな…

越後屋の一献

なんばで飲んでおりました。 法善寺横丁なんて、ふだんあまり行かないあたりで、ごく少数にて。 正弁丹吾亭てえ店の座敷の個室で、なんだか悪代官と密談をする気分ですよ。 ちとお高いけれども美味しゅうございました。ビールは琥珀ヱビスで。日本酒も少々、…

生も良いけど火入れもね

日曜日に近所のかどや酒店で、酒の量り売り祭りをやっていた。通常は一升瓶でしか売っていなくて、ちょっと買うのをためらうような酒も、720ml瓶を持っていけばそれに入れて売ってくれるというなかなかナイスなイベントだ。 で、これでもかと言わんばかりに…

たしかパインヒルとかいう名前….

むかし東京に出張したときに、鶯谷に泊まったことがある。少なくとも一回、ひょっとすると二回。 もう今から10年以上も前の話だ。けれども当時から、JR鶯谷の駅前にはラブホテルが林立しており、いわく言いがたい雰囲気であったのは記憶している。そしてあの…

海兵隊上がりのくせに文句言うんじゃない

朝起きたらもう昼前なんてなぁ、参ったぜ実際。 なんだかダルくて、走りに行く気力も出ず、とにかく一日ダラダラと。近所の酒屋に酒を買いに行ったぐらい。ま、たまには良いでしょ。 そんな日の夜は、テレビの映画を珍しくリアルタイムで観た。「エージェン…

週末はバカ映画とカリフォルニアワインで

土曜日だけれども緊急案件のため出勤だ。午前中だけとはいえ、あまり気分の良いものではない。まあ仕方ないけど。比較的暖かく、すっきりと晴れた良い天気だったな。午後は梅田でちょいと用事をして、帰宅後にどうにも気が進まなかったけれども夕方から無理…

ゲルマン人にサカナを食わせる

ドイツよりの客人を食事にお連れしておりました。風月あたりのお好み焼きでも行ってお茶を濁そう、と思っていたのに前日の晩メシ担当の人が、まさにその風月へ行ってしまった。こういうのは後になるほど不利だ。くっそー先を越された、と思いながら一転して…

「ナントカの知」は初めてだけど

以前にも書いたけれども、どうも最近やたらと「知のナントカ」というタイトルをつけて著名人のインタビューを集めた、安直な本が多すぎやしないか。オリジナルはたぶん「知の逆転」か「知の挑戦」ぐらいで、それがどれほど当たったのかしらないけど、とにか…

頭の後ろがカユいんだ

最近やたらと後頭部が痒くて。しかもめっちゃフケが出るの。ていうかフケなのこれ?皮膚がぼろぼろ剥落しているのだな。何だか知らないけど、とにかく見た目が汚らしいじゃないですかそんなの。てことで、休みを取ったド平日の水曜日、近所の皮膚科へ行って…

フロイト先生もびっくりだろ

以前にさる人が激賞していて、それ以来ずっと気になっていた「私の男」。 私の男 (文春文庫) 作者: 桜庭一樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2010/04/09 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 109回 この商品を含むブログ (90件) を見る やっとのことで手…

WOWOWは三上博史を使い回し過ぎだと思う。

WOWOWドラマWの「贖罪のソナタ」第3回と最終回を一気にまとめて観た。 当たり前だけど、けっこう色々と細かいところが原作と違う。御子柴が少年院で初めてベートーヴェンのピアノソナタ23番を聴いた時、なんてのを原作で読んだ時、こんなのどうやって映像化…

言いたいことは色々あるが、とりあえずそーいうことだ。

Facebookの投稿で、「国家の暴走」という本が店頭で入手できなくなっている、という話を読んだ。安倍政権を批判する内容であるため、官邸から出版社に圧力がかかったのだとか。また、著者の古賀茂明氏はテレビの「報道ステーション」にコメンテーターとして…

空に月

無事に帰国いたしましたです。 帰りの飛行機では、ダウンロードしておいた「あしたのジョー」9巻と10巻は結局読まなかった。その代わりに映画を2本。 まず、「紙の月」。お、これまだDVD出てないのか。 少し前に原作を読んだばかりで、けっこう内容をよく覚…

5℉ってすげぇ寒いんですけど

ニュージャージーの冬はとてつもなく寒い。と聞いていたし、じっさい10年ほど前に行った時も死ぬほど寒かったように記憶しているので、それなりの覚悟と装備をして行ったのだが、実は口ほどにもない。 と思ったら。木曜日の夜くらいから強烈に冷え込んできて…

力石が死んだ

往路の飛行機では映画を観ておらず、そのかわりというわけではないけど「あしたのジョー」8巻を読んだ。あしたのジョー(8)作者: 高森朝雄,ちばてつや出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/11/12メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る力石との因縁…

とりあえずサムアダムズ

アメリカではどこの街にも一軒ぐらいはアイリッシュパブがあるものらしい。 ラムジー界隈ではShannon Roseという店がある。 なんかちょっと中華っぽい外観のような気もするけど… ニュージャージーの地ビールが飲めるので、エール(Shannon Rose Amber)とIPA…

本屋襲撃とボブディラン

一見したところ突飛で、意味不明としか思えないことにも、実はそれなりの理由がある。まったく意味不明でばらばらなお話のフラグメントを集めて、しかるべき順番で組み立てると、そこに別次元の奇想天外な物語が現れる。 「アヒルと鴨のコインロッカー」を読…

寒いもんは寒い

本日よりアメリカ出張でございまして。 今回は、伊丹発・成田経由でJFK行き。アメリカには何度か来ているのだけど、ANAで行ったのはたぶん初めて。 で、ANAめっちゃ良いっす。午後からゆっくり出られるし乗り換えが国内でできるというのもあるけど、とにかく…

けったいな連中やでしかし

「ジョーカー・ゲーム」が絶賛上映中!な柳広司の「ソクラテスの妻」が文庫になっていた。 あれ?そんなのあったっけ?と思ったら単行本では「最初の哲学者」だったんですな。いやすまない柳先生、単行本の方も読んでなかったよ。ソクラテスの妻 (文春文庫)…

脂身上等

妻の知り合いのご主人が、天満橋あたりでイタリアンバールをやっておられるそうで。ちょいと行ってみるかということになった。 Vino Bar Dueという店だ。地下鉄谷町線の天満橋と谷町四丁目の間ぐらい。いずれの駅からも徒歩5〜6分といったところか。オフィス…

成長とか言ってもねぇ

ちょうど今ピケティが話題になってますが。 ちょっとあの6000円近くもするようなマッシヴな本には、おいそれと手は出せませんなあ。 資本主義というのは欠陥だらけのシステムだ。しかし、だからといって現実にもっと良いものがあるのかというとそうでもない…

メインストリームのならず者

最近、時々「三代目」というのを見かける。 何それ?三代目と言えば桂米朝師匠だろ、と思ったらどうも違うらしい。三代目JSB、なのだ。なんと、大バッハことヨハン・ゼバスチアン・バッハの二代目C.P.Eバッハはけっこう有名だが、大胆にも三代目を名乗る輩が…

タワゴトですまない

昨年の暮れに買った菊鷹の山廃純米を2週間ほど前に開け、ちょこちょこ飲んでいたのだが、ついに無くなってしまった。一升瓶なのになぁ。菊鷹は720ml瓶が無く一升瓶のみなのでつい怯んでしまうのだが、この時季だと一升瓶が冷蔵庫に入らなくっても直射日光を…

本当は観る前に読みたかった

WOWOWドラマWの原作は、けっこう面白いのが多い。少なくとも今までに読んだ中ではハズレはなかった。 で、いま放映中なのが「贖罪の奏鳴曲」。とりあえず一回目を観たところ、なかなか面白そうだ。これはぜひ原作を読んでみなければ、というわけだ。 贖罪の…

名盤にうまいものあり?

まるまる一週間かけて読んだ「クラシックCDの名盤」について。 いやもう、新書のくせにそんな時間がかかるほどにマッシヴな一冊だったわけですよ。450ページ超で、取り上げられた演奏家は100人にものぼる。当然、おびただしい数のCDが推薦・紹介されている。…

炸裂する宇野節

この前「クラシックCDの名盤 大作曲家篇」を読んで、これはぜひ「演奏家篇」も読んでみなければ、と思ったのだ。 新版 クラシックCDの名盤 演奏家篇 (文春新書) 作者: 宇野功芳:中野雄,?島章恭 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2009/11/19 メディア: 新書…