で、いま放映中なのが「贖罪の奏鳴曲」。とりあえず一回目を観たところ、なかなか面白そうだ。これはぜひ原作を読んでみなければ、というわけだ。
ちょっと後ろ暗いところがあったりする怪しげな連中を主なクライアントとし、辣腕ながら法外な料金を請求するという、ブラックジャックみたいな弁護士であり、少年の頃に日本刀で幼女を斬殺したという過去を持つ御子柴が主役だ。昏睡状態の夫の人工呼吸器を停止させて死なせ、保険金殺人で無期懲役を求刑された主婦の国選弁護人を御子柴が引き受け、あらためて事件の真相を探るってな話。すべての謎解きは、最後の法廷での証人喚問で披露される。それも含めて、法廷での裁判のシーンが圧巻だ。これぞリーガル・サスペンス。なんとそういうことでしたか、というどんでん返しが次々と。原作は中山七里、って、あー「さよならドビュッシー」の。なるほどわかる気がする。あれもこんな感じだった。けっこう陰惨なところも含めて。
そうそう、タイトルにある「奏鳴曲(ソナタ)」は、ベートーヴェンのピアノソナタ第23番「熱情」。よく考えてみると、この曲が出てくる必然性ってのはあまり無いように思えるのだけど、まあそれを言うのは野暮ってもんだ。
それにしても御子柴が少年院に入っていたときの仲間が関西弁を喋る設定ってのは、「あしたのジョー」へのオマージュだろうか。(←たぶん違う)