野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

成長とか言ってもねぇ

ちょうど今ピケティが話題になってますが。
ちょっとあの6000円近くもするようなマッシヴな本には、おいそれと手は出せませんなあ。
資本主義というのは欠陥だらけのシステムだ。しかし、だからといって現実にもっと良いものがあるのかというとそうでもない。色々と問題はありながらも、一番ましなもの、ということで採用されているのだ。てなことがよく言われますが。
ただいま猖獗を極めているグローバル資本主義はどこへ向かうのか。その先にはカタストロフィしか無いんじゃないのか。いい加減その事を認めたほうが良いだろう。そもそも貨幣制度とか国家とか、我々が当たり前だと思っていることや揺るぎないシステムと信じていることっていうのは、意外と脆く、人々のいわば「信仰」に支えられて成り立っているにすぎなかったりするわけで。
「路地裏の資本主義」というタイトルから、グローバル資本主義に対するオルタナティブが提示されることを期待してしまうが、残念ながらそうではない。かといって「昔は良かった」とノスタルジーに浸っているだけ、というわけではないのだけども。ヒューマンスケールの復権、という切り口から、もう少しいろんなことを考え直してみた方がいいんでないの、と、まあそんな話かな。