R文庫もいよいよこれにて終了。「夢のもつれ」。哲学エッセイなんだそうで。
- 作者: 鷲田清一
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2007/09/22
- メディア: 文庫
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I部〜III部と最後のIV部が、内容から何からずいぶん違う。もともと別の本になっていたやつを、文庫化するときに一冊にまとめたのだそうで。さもありなん。しかしわざわざそんなことせんでも良いのにな。
哲学エッセイと言ったって、先日読んだ池田晶子さんの本なんかとは随分と雰囲気が違っている。池田さんは平易な言葉と、よけいな装飾の無いシンプルな文章でもって、切れ味の良いロジックをスパスパと展開していく。一方でこの鷲田さんの本というのはなんというかこう、まったりと… 書いてることも、わかるようなわからんような。でも面白い。文章だけ読んでたら、この人は哲学者というより詩人という感じがしますな。
そして、前述したように、IV部はまったく異なる内容になっていて、何が書いてあるのかさっぱりワカラン。これだけははっきり言える。ああ、だけど一番最後のロックギタリストについて語っている章は良かったね。この人は僕と趣味が一緒だ。エリック・クラプトン、ジェフ・ベックときて、その後にキース・リチャーズを取り上げてるのが心憎い。