野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

おれぁデイブの下では働けねえな

先日読んだほむらさんの「絶叫委員会」について再び。
こんな一節がある。

理不尽と云えば、以前、コンピューターに搭載用の新しいオペレーションシステムを開発するために集められたチームの物語を読んだことがある。全員が優秀なプログラマーなのだが、それでも新OSの開発は並大抵のプロジェクトではない。徹夜続きで全く家に帰れず、精神のバランスを崩すものが続出、ついに家庭が崩壊した部下に向かって、チームのリーダーはこんな言葉をかけていた。
「今がお前の人生最良のときだ」
滅茶苦茶な意見だ。でも、充血した目と目が見つめ合う極限状況で告げられたこの言葉に、私は奇妙な興奮を覚えてしまった。
(「理不尽の彼方」より)

これは、業界では名著の呼び声が高い「闘うプログラマー」じゃないですかほむらさん。なんでほむらさん、こんな本を読んだんだろう?
ちなみにわたくしもこの本は大好きで、すでに2回ほど読んでいるけどね。上記の「チームのリーダー」とはデイブ・カトラーのことだし、「新OS」とはWindows NTのことだな。今となっては古くさいOSだ… だけどこの本を読んですっかりNTに興味を覚えてしまった1994年(だったと思う)当時のわたくしは、職場でみんながWindows 3.1を使っていたのに、なんだかんだ理由をつけてわざわざWindows NTを購入して自分のPCにインストールしたものだった。なつかしいじゃないか。
この本、当時は上下二巻構成だったのが、昨年新装版が出て一冊になったのだな。まさに名著、ロングセラーですな。よう知らんけど。