野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

まったくケタクソ悪いぜ

今から20年以上も前のこと。何を思ったか、フーコーの「知への意志」を読もうとしたことがある。たぶん、最初のほうだけ読んであっさり挫折したのだと思う。内容について一切の記憶が無い。
今回、その本を引っぱり出してきて改めて読んでみた。

知への意志 (性の歴史)

知への意志 (性の歴史)


あきれたことに、相変わらず何が書いてあるのかさっぱりわからない。それでも無理矢理に全部読み通した。歳をとると根気がなくなるものだが、何とか読んだ。我ながら大したものだ。書かれているのは日本語(原文はフランス語だが、読んでいるのはもちろん訳書だ)だし、それぞれの文章の意味はわかるが、それでいったい何を言わんとしているのか皆目わからないというのがすごいところだ。権力と、性(sexualité)についての歴史的言説との関係について考察しているのだそうだが、だから何なのだ。内田樹先生によれば、フーコーは結局「私はバカが嫌いだ」と言っているのだそうだが… そうなの?そうは読めなかったけど。だからバカは嫌いだと言われてしまうのだろうか。