野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

Il andat a presentare il Rakugo in Italia

天満天神繁昌亭へ出かけてきた。例によって桂歌之助独演会だ。
今回のタイトルは「いる あんだあと あ ぷれぜんたあれ いるらくご いん いたりあ」、何のこっちゃ、という感じだが、9月に行われたフィレンツェトスカーナにおけるイタリア語の落語会のビデオが上映されるというのだ。これは行かない手はないだろう。
開口一番は桂そうばさんによる「手水廻し」、そして後は歌之助さんの「つぼ算」、ビデオ上映をはさんで「質屋蔵」、最後は「七段目」、というかなりボリューム感のある内容だった。
「つぼ算」は枝雀と米朝の両方のバージョンを聴いたことがあり、ぜひ歌之助バージョンも聴いてみたかったネタだ。とりあえずは米朝版が好き。歌之助バージョンは細かいところが結構違っていて、独自の工夫もされている様子。瀬戸物屋の丁稚を見て「よぉでけた瀬戸もんや」とボケるところとか、瀬戸物屋が「わたい三日前からお通じがおまへんねん」と半泣きで訴えるところなどがなくなっているのは、好きな部分なのでちょっと残念。それでも面白いけど。
イタリア語落語、すごいわ。元ネタは「動物園」。文法もなにも、まったく意味わからんままで丸暗記していったそうだが、まるでイタリア語ペラペラのように見えてしまう。かなり大変だったようで、ビデオでも「すべってる」という場面が次々に出てくるが、最終的にはちゃんと内容もわかってもらえて、笑ってもらえたらしい。ところどころセリフを忘れて、カンペを見る。そういうときのために"NON MI GUARDATE"(こっち見ないで)と書いた紙を用意していたそうだ。他にも「ちょっと待って」と「ここ笑うトコ」というのもあったが、イタリア語で何と書いてたかは忘れた。とにかく、これらの紙にはけっこうお世話になったようだが、それはそれで受けたようで。
とにかく、お疲れさんでした。