「アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣」というのは、なかなか良い本だと思う。
アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣
- 作者: Venkat Subramaniam,Andy Hunt,木下史彦,角谷信太郎
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2007/12/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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いままでに読んだ何冊かのXP関連の本と、だいたい書いてあることは同じだ(当たり前だけど)。でも、もう少し具体的で実践的な感じがする。別にXPだけじゃなくてScrumその他も含む全部で45の「アジャイルな」プラクティスに対して、その阻害要因となる開発者自身の心理的抵抗、あるいは上司の発言、周囲の圧力などによる「悪魔の囁き」と、そしてそれに打ち克つための「内なる天使からの助言」をそれぞれ書いているのが面白い。さらには、「バランスが肝心」として、現場に適用するときに気をつけるべきポイントを書いてくれているあたりも実践的でありがたい。
ところでプラクティス6「チームに投資する」で、パット・メセニーの格言(?)「どんなバンドで演るときも、一番下手なプレイヤーでいろ。もし自分が一番上手いんだとしたら、それは別のバンドに移るときだ。」を引用していた。これって、この前読んだ「MY JOB WENT TO INDIA」(8月28日のエントリ参照)にも書いてあったな。と思ったらきっちに参考文献に上がっていた。これも良い本だと思うよ。
それにしてもアジャイル開発の本って、どれもこれもエンタープライズ系の受託開発プロジェクトを想定してるのよな。組み込み系だともうひとヒネリが必要になりそうな予感が。まあグダグダ言わずにやってみろってなもんだけどな。