野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

今夜無人入眠

Amazonビデオの新作に「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」が入っていたので観てみた。

おお今やハリウッド映画にも中国資本が入るのか、とちょっと驚いた。劇中でオペラ劇場でのシーンがあるのだが、その演目が舞台が北京である「トゥーランドット」であるというのも、その辺と関係があるんだかないんだか。
まあそれはそれとして、ストーリーは畢竟ずるに「テロリストの手に渡るとヤバいブツを取り返せ」に尽きる。いつものことだ。そこにスリルとサスペンスと派手なアクションと必然性のあまり感じられない世界各地でのロケをふんだんに盛り込む。
いやdisるつもりはない、全くダレることなく楽しめた。なぜか水中にある金庫(?)内に保存されているメモリーカードを偽物と差し替えるために潜水するシーンでは、見ているだけで息苦しくてたまらなくなったが。潜水した状態でメモリカードを差し替えようとする時に、あれきっと手が滑って落とすよな、と思ったらまさにその通りで、これぞお約束というやつで思わず笑ってしまいながらも、なんだかこちらの血中酸素濃度も低下したような気がした。
こんな水中コントを披露したり、飛行機からぶら下がったり、街中をBMWで爆走したり、バイクでモロッコの峠を攻めまくったり、という現実離れしたスタントを年甲斐もなく自分でやってるというトム・クルーズ。一方では「ロック・オブ・エイジズ」では伝説のロッカー、みたいな役で脇役のくせに目立ちすぎ(まあ映画そのものはクソだったと思う)だったり、あるいは先日観た「トロピック・サンダー」では、もう誰なんだかわからなくなるようなハゲデブメイクをしてfour-letter wordsをわめきまくっていたりで、いやなかなか大した役者だなと思う。
ああ、年甲斐もなく、といえばアレック・ボールドウィン。最初見た時、「誰だっけ?」と思うぐらいに見事におっさんになっていて、いやあんた年甲斐ありすぎだろ、とこれまた感心してしまったことだった。
ちなみに冒頭で、ロンドンのレコードショップにてイーサンがミッションを受け取るシーン、コルトレーンとモンクが共演していてドラムがシャドウなんとか、てのが合言葉に使われていたのだけど、そんなアルバム実在するんかいなと思って調べてみたら、ずばり"Thelonious Monk with John Coltrane"というのがあった。
Thelonious Monk With John Coltrane

Thelonious Monk With John Coltrane

あとライブ盤で"Thelonious Monk Quartet with John Coltrane at Carnegie Hall "。
Thelonious Monk Quartet with John Coltrane at Carnegie Hall

Thelonious Monk Quartet with John Coltrane at Carnegie Hall

ドラムはシャドウ・ウィルソン。恥ずかしながらその名前は知らなかった。モンクのカルテットのメンバーだったのか。ところでこのライブ盤は偶然に発掘されたものであるらしく、ということは劇中で「レア盤」と言っていたのこの事なのだろうなあ。
いやー面白い映画でした。