野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

今回はカバーも買った

2週間ほど前、愛用のiPod miniを落下させてしまった(実は落としたのは初めてではないが…)。その後に、左チャンネルからの音が出なくなってしまった。Dockコネクタ経由で、例えばFMトランスミッタを使って車で聴いたりすると、ちゃんと両チャンネルから音が出ているのだが。ひょっとするとヘッドフォンの不調ということもあり得る、と古いヘッドフォンを引っぱり出して聴いてみたが、やはり左から音が出ない。いや、プラグをつまんで回したりすると出る時もある。どうも接触が悪い感じだ。Dockコネクタ経由なら大丈夫ということは、ヘッドフォン出力にかかわるアンプ回路のどれかの部品がはずれかけ、とか?
いずれにしてもこれは困ったことだ。と思っていた矢先、会社から「特許補償金」なるものが振り込まれた。忘れたころに振り込まれる、金20,000円也。5年ほど前の青色LED特許対価事件を受け、うちの会社は特許の出願者に対して、その補償金の受け取り方法に関して二つの選択肢を提示した。最初は安く、後にその特許の有用性に応じて相応の対価を受け取るという方法か、最初に一定額(つまり2万円)を受け取って、後は一切権利を主張しないか、のいずれかを選ぶシステムになった。自分の出願した特許がどれほど素晴らしいものであるかについて十分に理解している俺様は、最初にまとまった金額、すなわち2万円を受け取るやりかたを選択している。
そんな事情でいま手許には小金がある。この際だから、iPod nanoに買い替えよう、というのはきわめて自然な流れだろう。ということでなんばのヤマダ電機に行ってきた。青色の16GBバージョンを購入。
帰宅して、さっそくiTunesのライブラリからアルバムとプレイリストを選んでiPodに転送した。今まで使っていた4GBから16GBになるわけで、今のiTunesライブラリのサイズがだいたい16GB強、少しだけ減らせばほぼ全部が入ることになる。だけど、それなりに内容を吟味し、8GB弱ぐらいのサイズになるようにした。
さて、充電も終わったしということで、どんな感じかヘッドフォンで聴いてみた。
…左チャンネルの音が出ない。これは異なことを、と思って、やはり古いヘッドフォンを出してきて聴いてみたが、やっぱり左の音が出ない。そんなアホな、とMacBookに両方のヘッドフォンを挿してみてそれぞれ確認してみたところ、いずれも左チャンネルの音が出ない。購入したiPod nanoに付属のヘッドフォンをiPod nanoに接続してみると、つつがなくステレオで音が出る。
つまりアレですか、iPodではなくヘッドフォンの不具合であったと?
おそらくそうなのだろう。偶然に、新旧二つのヘッドフォンの左チャンネルだけに故障が生じた、ということだ。新しいヘッドフォンで古いiPod miniを聴いてみれば、答えははっきりするだろう。それはつまり、iPod miniには何の問題もない、つまり、今回新しいiPod nanoを購入する必要はなかった、ということを意味する。しかし一方では、問題のiPod miniが出力ドライブ回路の不具合によりヘッドフォンを破壊したという可能性だって考えられなくはない。なので、新しいヘッドフォンを古いiPod miniに接続して聴いてみるのはやめておいた。
それよりも驚いたことがある。iPod nanoには充電器が付いてこない。充電は、USBケーブルにより接続されたパソコンで行う。しかし、わたくしは以前に購入したiPod miniに付属の、FireWireケーブル経由で充電できるアダプタを所有している。このアダプタが使えるではないか、とiPod nanoに接続してみたところ、「この充電アダプタは対応していません」とカラー液晶画面に表示された。何と言うことだろう。Apple USB Power Adapterとやらを購入せよ、ということなのか。商魂たくましいにもほどがあるぞ、Appleよ。