ところが、プライム会員の特典はそれだけではなかった。
詳細は面倒くさいので書かないけど(こら)、プライム・ビデオとPrime Musicが魅力的だ。しかしPrime Musicは「100万曲以上の楽曲・アルバム」なんて言ってるけど、数さえ多けりゃ良いってもんでもない。ざっと見たところ、良さげなのはまあその1000分の1ぐらいじゃなかろうか。それよりプライム・ビデオだ。映画に関しては、観てみようかな、と思うのが半分近くはありそうだ。
ところが問題は、「日本国内のお客様のみが対象です」ということだ。どうしてそういうことをするかね。海外に住む日本人にこそ、このサービスは価値が出てくると思うのだけど。いま世間で話題の放送法とかその手の法律の規制があって、ということなんだろうけど、なんとかならんのかねこれ。時代に合ってないと思うよ。
んでまあ多分あまり大きな声では言えないんじゃないかという気はするけど、そういう需要のあるところにはやはり供給があって、日本国内にあるサーバーへのVPN接続を提供するサービス、というのがある。そのサーバーを経由すれば、日本国内からのアクセスと見なされ、無事にプライム・ビデオが見れらる、というわけだ。インターリンクの「セカイVPN」というのが月額1,080円で、最大2カ月間のお試しが無料だ。というわけでAmazonプライムもろとも無料体験をしてみた。
なるほど確かに、今までダウンロードもストリーミングもできなかった動画に、普通にアクセスできるようになった。これは素晴らしい。
ということで、「ヒトラー 最後の12日間」をストリーミングで鑑賞してみた。
- 出版社/メーカー: ギャガ
- 発売日: 2015/07/02
- メディア: DVD
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YouTubeで人気の、「総統閣下はお怒り」シリーズの元ネタの映画だ。
カエサルは、「人は自分の見たいと欲する現実しか見ていない」と言ったという。追い込まれたヒトラーは、まさにそういう状況なのだろうな。というか、もう現実の中に見たいと欲するようものがなくなってしまっているのだけど。ヒトラー本人だけではなく、その周辺の愛人エヴァだとか秘書のユンゲだとかも、はたから見ればもうダメでしょこれ終了でしょ、っていう状況でなお、まだ何とかなると思っている。安西先生が「あきらめたらそこで試合終了だよ」と言うより前の時代なのに。
そして、見たくないものからは目を背けて、ずっと信じてきたものを何かのきっかけで突然に失って、混乱したり逆上したり失望したり、というのがもう次から次へと。それはヒトラー本人だったりチョイ役の(でも実はシンボリックで重要な役のはず)少年兵だったり、そして最後に戦争の現実を目の当たりにしながら愕然とするユンゲだったり。
ちなみにセカイVPN、この2時間少々の映画を観ている間に5、6回は接続が切れた。こちら側の機器または設定の問題なのか、あるいはサーバー側の問題なのかよくわからんが、一体どないなっとんねん。