「イノベーションの最終解」とはまた大きく出たなオイ、と思いながら読み始めたのは、もう昨年のことだったように思う。ずいぶん時間がかかってしまった。
- 作者: クレイトン・M・クリステンセン,スコット・D・アンソニー,エリック・A・ロス
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2014/07/08
- メディア: Kindle版
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さて、では「イノベーション三部作」の仕上げとなると目される本書ではいったい何が出てくるのか、と期待して読んでみると、特に目新しい話なんてものはなくてがっくりくるわけだ。実は「解」とこの「最終解」が出たタイミングはそんなに変わらない。諸事情により10年も経ってからやっと「ジレンマ」と同じ翔泳社から日本語訳が出た本書の解説によれば、“『イノベーションへの解』が戦術レベルの指南書だとすれば、『イノベーションの最終解』は戦略レベルの「兵法書」であると言ってよいだろう”とのことだ。何だよそういう事は早く言ってくれよと思いながらも、やはり「解」に書いてあったことの記憶や理解もかなりあやふやであることに「最終解」を読むと気付くわけで、まあ言ってみれば記憶をリフレッシュするという意味では、わざわざ読んでみて良かった、ということにしときましょうか。