野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

病膏肓ニ入ル

最近なんだか取り憑かれたようにベートーヴェンのピアノソナタをあれこれと聴きまくっている。といってもまあケンプとグールドとアシュケナージだけど。たぶんケンプが正統派。だけど正直あんまり好みじゃない。グールドはちょっと異端らしいけど好き。アシュケナージのかなりやり過ぎな感じに思わず苦笑いしながらも、つい聴いてしまう。さらに他の演奏も聴いてみたくなって、じゃあ誰を聴くんだ、ということになれば、まあやはりバックハウスとかブレンデルあたりか。だけどそんな「いかにもベートーヴェン」なんて実はあんまり聴く気がしない。
というわけでお互い 歩み寄って(?!)ポリーニだ。ポリーニベートーヴェンのピアノソナタではけっこう有名なようだ。ただ790円で入手できるグールドと違ってポリーニがやってるベートーヴェンのピアノソナタのCDってあんまり安くないのだ(とか言ったら罰が当たる?)。と思っていたら、後期ピアノソナタ集(28番〜32番、2枚組)がタワレコでなんと1,390円ぽっきりだ。
というわけで買ってしまいました。本当はいわゆる3大ピアノソナタ(8番「悲愴」、14番「月光」、そして23番「悲愴」)を、アシュケナージやグールドと聴き比べてみたかったのだが、まあいくらなんでもそう同じ曲ばっかり聴くのも芸が無いし、ちょっと目先を変えてみようというわけで。

ベートーヴェン:後期ピアノ・ソナタ集

ベートーヴェン:後期ピアノ・ソナタ集


これはわたくしの好みですな。やはりベートーヴェンとしてはちょっと邪道なのかもしれないけど、節度をもった華やさかで。アシュケナージみたいに無節操に派手なわけでなく、グールド的に偏屈な感じもないし。あとはやっぱりポリーニによる3大ソナタも聴いてみたいし、ルービンシュタインとホロヴィッツも聴き比べてみたい。
という感じでますます深みにはまって行くのでありました。