野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

エレキットとかね

電子工作というのがあってだな。
いやね、昔わたくしもやってましたですよ。その手のガキども向けの雑誌もあったりなんかしてですね。中坊のわたくしなんかが、自分でパーツを買い集めて雑誌の記事に載ってる回路をそのまま作ってみるのだけど、まあまともに動いたためしがありませんな。だいたい、回路の内容をろくに理解しないままに、下手くそなハンダ付けの技術で作り上げ、しかもデバッグの道具なんてチャチなテスターぐらいしか持ってない、てな状況で、ちゃんと動くものが作れるわけがない。
その点、市販のキットはよく出来ていて、説明書通りに作ればたいてい動く。いや大したもんです。んでそんなキットで作るものと言えば、風呂の水位センサーならまだマシなほうで、電子サイコロとかなんとか、いったい何の役に立つんだかさっぱり、てなもんだったりする。
そんな過去をもつわたくしが、朝日新聞日曜版の読書欄で、「ハルロック」というマンガがあることを知った。電子工作が趣味という、かなり変わった女の子の話だ。なんだか面白そうなので、Kindleで購入した。

ハルロック(1)

ハルロック(1)

マンガとしては… そうですな、はっきり言って、絵が素人臭い。それ以外にも素人臭いところは色々あるのだけど、個人的にはとにかくネタが楽しい。そうだよね三端子レギュレーターってカッコええよね、とか。
それにしてもアレか、最近はArduinoとかRaspberry Piとか、面白そうなもんがあるよなぁ。出来ることもかなり高度になっていて、音声認識を使って、入院中のおばあちゃんの相手をしてはげます人形とか、画像処理でゴキブリを検出する監視装置(検出するだけで退治はしないけど)とか、いやもうほんまにそんなんできるんでっか、てな案件がてんこ盛りだ。
マンガとしてのクオリティについては、ちと微妙かな、というのが正直なところだが、それでも、この手の話に少しでも身に覚えのある人なら、かなり楽しく読めるんじゃないかと思う。