『白い巨塔』第3巻。噴門癌の手術をした佐々木傭平さん、一週間後に肺に転移していた癌が急に増悪し、癌性肋膜炎を発症して死んでしまったよおい。
- 作者: 山崎豊子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/11/04
- メディア: Kindle版
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まあそれにしても、この第3巻の見どころはやはり、法廷での息詰まる応酬、ですかね。癌の転位を見過ごしたことを舌鋒鋭く追求する関口弁護士と、ああ言えばこう言う、の財前被告。そして大河内教授の厳正にして取りつく島もない証言が圧巻で、知的誠実さってものの、ひとつのショーケースですわね。こういう朴念仁というかヘンコ爺さんとはリアルであまり関わりたいとは思わないけども。
何だかんだでとりあえず裁判には勝った財前君、そして己の信念を貫いたがために職を失うことになってしまった里見君。あんたらこれからどうするつもりだ?という感じで第4巻に続く。