野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

一博とか早瀬浦なんかも

本日は走り納めということで、少しばかり長めに。
久しぶりに小野原方面・千里北公園など行ってきた。

ということで17km。

帰宅して風呂入ってカレー食べて昼寝して、夜に備えると。

で、夜は忘年会を、一蔵にて。寿司をメインに、おまかせで予約した。
イカがふわふわですよ。

とりあえず大黒正宗かなー。

炙ったやつもたまらんですね。

おまかせと言いつつも、茶碗蒸しは入れてもらうようにうちの妻が指定していたので。

ウニとか牡蠣とか白子とかの、プリン体祭り。
いやもう実に何と言いますか。

握りは全部で11貫。燗酒もしこたまいただきました。ごちそうさんです。

さんくすもなかなかの魔界ですな

広島シリーズあれこれ。

柿の種 牡蠣れもん味は、レモンの味はするけど牡蠣は?という感想。でも確かに、はっきりとレモンが感じられる瀬戸内レモン味と比べてみると、そう言われれば… ぐらいに牡蠣フレーバーがある、ような気もする。

夕方から吹田の寅次郎で飲んでいた。3人だったので、まぐろの刺身やちくわの磯辺揚げだけでなく中落ちユッケとかおでんとか湯豆腐とか里芋とセロリの浅漬け(あまりに美味かったので2回注文した)とか、あれこれ食べられて良かった。どれも美味い。そして安い。本当にあの界隈は、昭和で時が止まっている。

俺様が片付けたかった用事は

今年の仕事は今日で終わり。
なのだが、年内に片付けておきたいことがいくつかあったので、すでに今日から休みにしている。すみませんね。

まずは、Union Bankの口座解約。これは米国駐在中に使っていた口座であるが、さすがにもう不要である。そろそろ閉鎖しても良いのだが、長らく放置していたため、口座がロックされてインターネットバンキングでも手を出せないようになってしまった。さてどうしたもんか、と思っていたら、どうやら日本法人があり、そこのサポートに電話をすればなんとかなりそうだ、ということがわかった。あと、UnionBankはすでになく、今はU.S. Bankになってしまっているとのこと。
で、本日サポートに電話して、休眠口座になっていたのを解除する手続きまではできた。実際に解除できるまでは2営業日ほど必要とのことで、それはつまり日本時間では12月31日になる。ここから先の処理を進めるには、それ以降に改めて電話することになる。その時間帯は、現地の稼働時間でないといけないので、23時から翌日4時までの間だ。シビれますなあ。なおここから先の処理は、Saving AccountからChecking Accountへの資金の移動(海外送金処理が一発で済むように)、所定の口座への送金、そしてU.S. Bank口座の解約、ということになる。これらの処理を行うために、U.S. Bankのオンラインバンキングアカウントの作成と、Entrust Identityというスマホアプリのインストールおよび初期設定が必要なので、そこまでは電話でサポートしてもらいながら完了させた。続きは、気が向けば大晦日の夜に、または年明けに行うことにする。

次は、AWSアカウントの解約。こちらはAmazon.comのアカウント(これも米国駐在中に使っていたものだ)と紐づけられており、これがまた2段階認証の電話番号が米国で使っていたものに設定されているため、手が出せない。困り果てていたら、サポート窓口に言えば何とかしてくれるはず、ととある人からアドバイスを受けていたのでコンタクトを試みた。
ところがAmazonのヘルプってのはどうもわかりにくい。というかチャットまたは電話によるサポートには、滅多なことでは辿り着けないような作りになっている(そのつもりはないのかもしれないが、そのような意図を持っていると勘繰らざるを得ない)。さんざん堂々巡りをした挙句に何かの弾みでサポートのチャットに辿り着き、かくかくしかじかであるとこちらの状況を伝えると、ではこちらにコンタクトして電話サポートを要求してください、というアクセス先を案内された。こちらは対応時間の制限は比較的ゆるそうなのと、そろそろ出かける時間になっていたため、あとは後日対応、ということにした。

夏物をクリーニングに出した。もう12月なのに今更か、と呆れられるかもしれないが、ほんの数週間前まで着ていたものばかりである。いやそれはさすがに言い過ぎか。いずれにせよ、やっと用事を一つ片付けられた。

ゆうちょ銀行からの残額引き出しと口座解約。こちらも兼ねてから懸案になっており、その対応の煩雑さにうんざりさせられ続けている(そしてまだ解決していない)案件である。

通帳と届出印とキャッシュカードを持って郵便局へ行き、まずはATMに通帳を入れて出金しようとするが、通帳を受け付けてくれない。方向を色々変えてみるが入らない。どうも通帳が最新のものでない(すでに終了している)ことが原因のようである。だったらそう言ってくれれば良いのだが、ATMは「正しい方向で入れてください」と繰り返すのみである。それでは、ということで今度はキャッシュカードを試す。しかし暗証番号がわからない。心当たりのあるものを入れたがすべて間違っており、あっという間に3回失敗してカードが使えなくなった。仕方がないので窓口に持って行ったら、「暗証番号誤回数消去請求書 兼 暗証番号照会書」に記入するように言われた。暗証番号の誤回数消去はすぐにできるだろうが、それだけでは問題は解決せず、結局は暗証番号の照会をしなければならない。この書面に記入・提出すると、照会結果が約二週間後に郵送されてくるそうだ。大方そんなところだろうと思っていたので驚きはしない。やっぱりな、とうんざりするのみである。
どうせ引き出しはできないのだから、ここまできたら諦めて以前に案内された「貯金全払請求書」に記入し、払戻金の受け取り方法はおとなしく「口座のお届けのご住所への払戻証書の送付」を選んでおけば良かったのだ、と今になって思うが、この辺でいい加減うんざりして、もうどうでもええわという気分で正常な判断力を失っていたために、書類だけもらって退散、という仕儀となった。

次は歯科検診。前回の受診から1年ちょい。いや、定期検診からは1年半か。
neubauten.hatenablog.com
全然「定期」にはなってないけどな。
最近どうも右下の奥歯のインレイを詰めているあたりに隙間が出来ている気がする、と訴えたところ、やはり少し歯が欠けていたらしい。そして、その周辺が虫歯になっている。今日はとりあえず欠けたところをセメントで埋めておいて、ちゃんとした治療(インレイを外して虫歯になっているところを削り、新しいインレイを作る)は年明けにやりましょう、ということになった。この歳になったら、検診はもうちょっと頻度を上げるべきですわな。

という感じで、いろいろ用事を片付けたように見えて、クリーニング以外はすべて未完である。いやクリーニングも出しただけで、出来上がりは来年だから、何一つ完了していないということだ。全てが中途半端、凄まじいまでの残尿感である。

若菜は攻めてますなあ

八王子から大阪へ移動するため、まず横浜線に乗ろうとしたのだが、約5分後に出発する各停よりも、さらにその10分後の快速の方が新横浜には早く着くということが発覚した。つまり15分ほど待ち時間が発生する。もともと新横浜で遅めの昼食を、と思っていたが、この待ち時間の間に八王子駅構内の立ち食いそばをサクっといてこますことにした。
駅構内の店は、いろり庵きらく。
かき揚げそばを食べてみたら、なかなか美味かった。麺も出汁も割と好み。
富士そばよりもだいぶ美味いと思うのだが、立ち食いそばランキングでは富士そば8位に対してきらくは20位。(思い切り個人の好みのランキングのようだが)

他にも、やれ「 美味しいけど富士そばレベルに及ばない」だの「 富士そばと比べるとちょっと残念」だの、どうも富士そばに比べると、きらくの人気は高くない。
よくわからんな。まあでもコロッケそばなんてのが人気になるぐらいだらな。

コロッケそばって何よそれ、と思って一度食べてみたことはあるが、何でそんなことすんねん、ないしは、何さらしてけつかんねん、というのが率直な感想であった。

いやまあアレだ、他人の食の嗜好にケチつけるもんじゃない。

そういえば十年ほど前に、阪急そばにポテそばなるメニューが導入されたようであるが、あれはどうなったのだろう。

と思って調べてみたら、店名が「若菜」に変わった今でも残っているようだ。人気メニューってか。

いやそれより、スルメ天そば?要調査ですな。

本日はヘルシー路線

本日は、今年最後の八王子出張。
で、夜はふらふらと探索に行くと。
酒肴麹sora、などという店を見つけたので入ってみる。わたくしの他には、小上がりで3〜4人ほどの女子会(?)が1組。
とりあえずビール飲んで付き出し食べながら考える。

なめ茸冷奴、かな。

どこに麹を使っているのだろう?醤油?
ビールが無くなったので日本酒に切り換える。とりあえずみむろ杉。

日本酒メニューはわりと充実していて、1ダースほどの銘柄がある。
そして水餃子。

なかなか美味いですぜ。でもどの辺が麹?
店主は秋田の出身なのだそうで。じゃあ、てんで美酒の設計。

これ初めて見た。というか雪の茅舎だったのか。
もう一品ぐらい、ということでさつま揚げ。

うーむ。やはり揚げたては美味いね。
しかしこれだと焼酎飲みたくなるな。実は焼酎も、なかなか良い感じのラインナップだったりするのよね。でも今日のところはこれくらいにしといたろ。
というわけで。ごちそうさんでした。

いずれフミコの話も

水色と黄色の派手な表紙の本に呼ばれた。
書店で『両手にトカレフ』の文庫を見つけて買ってきた。

これはフィクションである。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』には登場しない子供たちがいて、しかしノンフィクションの形では書けなかった。だから、「ある少女の物語」として書かれた。ということはつまり、この物語のベースになった実際の出来事があったということだ。
そんなことあるのかよ、というヘヴィな境遇の主人公・ミアが、たまたま図書館でカネコフミコの自伝に出会う。フミコのストーリーと共鳴しシンクロしていきながら、周囲の環境が障害になったり一方ではサポートする人たちもいたり。
カネコフミコって誰だ?と思ったら、実在した人物(金子文子)だった。「日本のアナキスト」って。知らんかった。
で、このカネコフミコの自伝というのはおそらく、『何が私をこうさせたか』だろう。仮にミアの物語に多少の脚色(ひょっとして実際よりも手加減されているのかも知れないけど)があったとしても、作中で断片的に引用されるフミコの境遇というのもまた、ミアに負けず劣らずヘヴィだったりする。
そのままだと辛気臭くて救いのない話になりそうだけど、ヘヴィな現実を生きながら、「私は私だ。私の価値を決めるのは私。」ていうミアが、何ともタフでクールよね。

感染症にチューイして

先日読んだ『暇と退屈の倫理学』はかなり読み応えがあったのだけど、いろいろと興味深い話があった中のひとつが、ダニの環世界だ。
マダニには目がない。マダニが知覚できるのは、酪酸の匂いと、哺乳類の体毛の感触および体温のみである。したがってマダニの環世界はこれら3種類の知覚標識のみによって構成されている、という話。
灌木の枝先に留まったままで、哺乳類の皮膚腺から発せられる酪酸の匂いをひたすら待ち続けるマダニは退屈しないのか、てなことを考えていくわけだが、それは置いといて、この話の元ネタは、ユクスキュルの『生物から見た世界』である、という。面白そうじゃないか、じゃちょっとそっちも読んでみよう、ということになり、岩波文庫で買い求めた。

客観的に存在している世界(環境)を、動物はどのように観ているのか。それが環世界(Umweld)である。
人間が見ている部屋の様子は、イヌにはどう見えるか。ハエにとってはどうか。ミツバチの、ウニの、ゾウリムシの環世界、等々について。同じ主体であっても、異なる環世界においては異なる客体として認識される。
人間だって、それぞれ異なる環世界がある。あるカシワの樹は、木こりにとっては伐ることができるかどうかを念入りな測定によって判断すべき対象であるが、たまたま人間の顔に似たこぶ(木こりは気に留めない)があるために、少女にとっては、怒った顔で見つめてくる恐ろしい悪魔になる。
そんな具合に、天文学者には天文学者の、物理学者には物理学者の環世界がそれぞれに存在する。同一人物でさえ、その時々によって環世界は変わる。この本にそこまでは書いてないが、人間のこの複数の環世界間を移動できる自由度が退屈を引き起こす、と『暇と退屈の倫理学』には書かれていたな。
でこの本、けっこう古い(1934年)ので、たとえば光はエーテル波だということになっていたり、赤と緑が交ざると白になる、なんて書かれていたりするのも、また味わい深いところだ。