サルバドール・ダリ、アントニ・ガウディ、そしてパブロ・カザルス。このあたりの、僕の好きな芸術家たちはみんなスペインのカタルーニャ地方の生まれだ。ピカソもバルセロナに住んでいたことがあるらしいし。このカタルーニャというところは、スペインに属するのだけど、実はスペインのようでスペインではないらしい。そのあたりの事情というのが、「物語 カタルーニャの歴史」に書かれている。
物語 カタルーニャの歴史―知られざる地中海帝国の興亡 (中公新書)
- 作者: 田沢耕
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2000/12
- メディア: 新書
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さっき調べてみたのだけど、世界史の教科書にはカタルーニャなんていう名前は出てこない(もちろんカタロニアも)。かろうじて、1ページの半分ぐらいを使って「スペインとポルトガル」という一節にカスティリャとアラゴンが統合されてスペインになった、みたいな話が書いてある程度だ。
だけどもちゃんと、イベリア半島界隈の中世の歴史には、色々と面白い話があるのだよ。この本の著者は歴史学者ではないから、史実をまさに「物語」としてカラフルに、見てきたようなセリフ入りで語ってくれている。とても楽しくて、あっという間に読んでしまった。
バルセロナあたりはいつか行ってみたい。しかしスペイン語ではなくカタルーニャ語を覚える必要があるのか…