野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

さくらさくら

レイワークスの山田レイさんが、お寺で「芭蕉精」を踊るというので観に行った。場所は瀬田の八景山正法寺。芭蕉精ワールドは仏教思想と相性が良いと思う。お寺でやると、大変しっくりくる。そういや初めて芭蕉精を観たのは、京都の法然院だったか。
できれば会場の照明は消したほうが良かったのじゃないかと思う。芭蕉精ワールドには、蛍光灯の光は要らない。薄暗い燭光の中でやるのが、一番良いのでは無いかと個人的には思っている。一定の明るさ以下で、そしてあるゆらぎを持った光は人間の理性レベルを下げる効果がある(ような気がする)。芭蕉精はそういう状態で「感じる」のがベストなんじゃないかと思ったりしながら見ていた。
今回は映像なし。映像なしバージョンもまた良し。
終了後、去っていこうとするレイさんを司会のおっちゃんがつかまえて、記念撮影大会に。おいおい、芭蕉精をいきなり生身の人間に引きずり下ろすなよ。余韻も何もあったもんじゃない。芭蕉精がいったん消えて、そして、ダンサー・山田レイ先生が出てこられてからにしようよ、そういうのはさ。
まあでも面白かったけどね。レイワークスの公演だったらあり得ない光景が見られたわけで。


正法寺は瀬田川の東岸、唐橋の東詰めからさらに東へ5分ほど歩いたあたりにある。瀬田川沿いのこのあたりは、近江八景の「瀬田の夕照」だ。今日は桜が満開で、花見をする人々が多い。雲ひとつ無い快晴で、絶好の花見日和だ。一旦JR石山駅までもどり、そこからさらに北へ、瀬田川の西岸に行くことにした。これまた近江八景の、「粟津の晴嵐」といわれるあたりだ。もっとも、本当に晴嵐があるあたりは松の木ばかりで花見はできない。もう少し北の方に数百メートルほど行くと、それなりに桜が咲いている。そこで花見をすることにした。王将で買った持ち帰り用のギョーザと焼きそば、それにコンビニで買ったビールで。いいねえ、花見みたいだ。小一時間ほどまったりと過ごした。地べたにひっくり返って、しばしウトウトと。こりゃいかん、今日は少々日差しが強いから日焼けをしてしまった。帰宅して鏡を見ると、鼻の頭と頬骨のあたりが赤い。
言っとくけど、酒焼けとは違うからな。