角川文庫によれば、「サウスバウンド」は「10代のうちに読んでおきたいこの一冊」なのだそうだ。ふーん、まあ10代の時に読めば、それはそれで面白かったと思うけど、40代で読むほうがもっと味わい深いと思うな。
- 作者: 奥田英朗
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/08
- メディア: 文庫
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昨日のエントリに書いたように、上巻は「スタンド・バイ・ミー」の世界だと思った。これが第二部、すなわち下巻ではがらっと変わる。父・一郎は五郎に、長男で主役の二郎は純に、桃子は蛍になる。つまり、「北の国から」ですな。いや、北じゃなくて南の島、西表なのだけど、なんか通じる部分があるな、と。母親は元気で生きてるけどね。
後半ではもう、むちゃくちゃになってて、ひたすら面白い。五郎、じゃなくて一郎オヤヂが大暴れだ。
さてこの一郎オヤヂ、映画ではトヨエツがやってるとか。うーむ、それは全然ちがうと思うぞ。全然違うけど、これだけ濃厚な話を2時間の映画に押し込めるのならば、それぐらいハズさないと無理があるのも確かだな。まあ致し方なかろう。