野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

この商売上手め

ジェフ・ベックのライブDVDが3/25に発売、とだいぶ前から宣伝されていた。
ロンドンのRonnie Scott's Jazz Clubでのライブということで、それってこの前買ったライブアルバムと同じやんけと思っていた。ところがソニーミュージックもなかなかに狡猾で、CDでは聴けないクラプトン翁との共演2曲、そしてジョス・ストーンが歌う "People Get Ready" が収録されているというではないか。おまけにAmazonではいきなり税込み3,652円とかいうような値段で予約を取ろうとしてくるし。
んもー仕方が無いなあ、ということで予約購入してしまいましたよ、ええ。

ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラヴ [DVD]

ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラヴ [DVD]


まあ、結果的には買ってよかったと思った。別に今までにもベックのライブ映像は見たことがあるし、先日は生ベックも拝ませていただいたわけだが、少なくとも今までみたTVのライブ番組よりも、かなり良い。まず、ベック御大の手許がよく見える。へええこんな風に弾いてたんか、というのがあちこちにある。"Angel(Footsteps)" ではフレットの無いところをスライドバーで弾いてたり、とかね。もっとも、一緒に収録されていたインタビューによれば、あの曲はもともとすごく高音の部分があって、フレットが足りませ〜ん、と言ったら、じゃあボトルネックで弾けよ、ということになったのが事の真相らしいが。いずれにしても、ベックがものすごくトーンに気を遣って、かなり細かいコントロールをしているというのがよくわかる映像だ。ギター小僧なんかにはバイブルになるだろう。バンドのメンバーもみんなすごく楽しそうに演奏している。一番楽しそうなのはやっぱりベースのタルちゃんだけど。
そしてゲストボーカルのイモージェン・ヒープ。「お前誰やねん」と思っていたが、そうか、アルバム "You Had It Coming" で "Rollin' And Tumblin'"を歌っていたあのヒトですか。アンコールでやったこの曲は、もう何というか、ぬかるみの中でのたうち回るような感じですごく良いですな。
それにしても、こんな小さなクラブでジェフ・ベックのライブを観られるなんてうらやましい限りだ。日本で、ビルボードライブ大阪あたりでやったらやっぱり赤字かな?ていうかチケット代も1万円ではすまなくて、2万円を超えてしまったりして。それは勘弁してほしいところだ。まあ、ライブのある時にロンドンまで行くしかないですな(何でやねん)。