かなり手こずったが、何とか「日本的霊性」を読み切った。
- 作者: 鈴木大拙
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2010/03/25
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
このテクストが書かれたリアルタイムというのは、第二次世界大戦のまっただ中、「神道」的イデオロギーは国学者により軍国主義の理論的裏付けになっていた。それに対して「そうじゃねえだろ」という異議申し立てがこの本だったということか。文語体の固い文章は、調子が良くて意外と読みやすい。のだがいかんせん内容の難解さには往生した。というか正直よくわからん。まるで禅問答。あ、霊性(=宗教意識)を語るにあたってベースになっているのが浄土宗と禅宗だから当たり前か。
すべての観念が、まず否定され、それからまた肯定に還るというのが般若系思想の理路であると。なんとややこしい。バカボンのパパですな。