書店で「酔って記憶をなくします」という本を見かけ、こりゃどうも人ごとじゃないな、という感じでつい買ってしまった。
- 作者: 石原たきび
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/09/29
- メディア: 文庫
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買ったまま数週間ほど放置していたのだが、先ほど読んでみた。
いやはや。俺様もたいがいダメ人間だが、まだまだ。全然可愛いもんだ。これでもかというくらいに壮絶なエピソードがてんこもりだ。絶対に電車では読めない(というのがほぼ予測できていたのでなかなか手が付けられなかった、というのもある)。「死ぬかと思った」と同じような感じで、もとはmixiのコミュニティでの投稿を集めたものらしいが、意外と女性が多い。そして、よく見ると同じ人が何度か登場している。そして何人ものひとが、「それでもお酒はやめられません」と書いている。うむむ。
酔っ払って犬やら扇風機やらに説教する、というのも何件かあったな。桂枝雀師の「替り目」で松本留五郎は野良犬相手に説教しているが、まさにあんな感じなのだろう。
ちなみにわたくしの好きなのは、つつじの季節になると、酔って帰るときに近所のつつじの花の密を吸いまくる、そして吸い終わった花をそこらへんに捨てる、というエピソードだ。近所では「つつじがひどい荒らされ方をしている」と軽く問題になっていたというのも微笑ましい。
いやほんと、愛すべき酔っ払いのエピソード満載でございますよ。
ということで、乾杯。