野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

それを言っちゃあ、ねえ。

なんだかうやむやにされてしまいそうな原発事故の後始末とか、もう後がないんだとかいいながら値上げされる消費税とか、どうにも危なっかしいアベノミクスとか。
まああんまり文句ばっかり言ってても仕方ないのだけど、どうも何かが引っかかるぞ、とずっともやもやし続けている昨今でございますが。
書店で佐伯啓思さんの「正義の偽装」なんて本を見かけて、お、この人この前新聞に何だかちょっとオモロいこと書いてた人やんけ、と思って読んでみたわけですよ。

正義の偽装 (新潮新書 554)

正義の偽装 (新潮新書 554)

なるほどね。この人の言っていることをどこまで真に受けて良いのか、ちょっと判断のつきかねるところはある。だけどやっぱり、ラディカルに考えるっていうことは、大事だな。国民主権、とか、民主主義、なんていう、当たり前の価値と思っているものについて、疑ってみた方が良いらしい。どうもそれらの根拠は意外と怪しかったりするようだ。マサルちゃんがよく言う「大きな物語の終焉」なんてのも、きっと関係があるんじゃないかと思う。
ま、そんな感じで、色々と思うところはありながらも、かなり「揺さぶられた」一冊でございました。