キクチさんの著作が文庫になっている。どんな内容か知らないけど、とにかく読まねば。
というわけで、「時事ネタ嫌い」。
雑誌「フラウ」の連載であったらしい。
タイトルの通り時事ネタが嫌い、あるいは関心がない。しかし、だからこそ取れるポジションとか切り口というのもあるわけで。
時期としてはリーマンショックから東日本大震災の前まで。つまり時事ネタとしては満載な時(それは今でも同じかもしれないけど)のあれこれ。それらに対して、どっかで聞いたようなコメントをあらためて活字で読んでも「もういいです」という感じでしかないだろう。そこにあえて「時事ネタ嫌い」ならではの視点でこれらを読み直す。というのは、なかなか新鮮で刺激的なんじゃないかと思うのだ。
そして、3.11より前に起こった出来事というのを今こうやって一気に並べられると、当時は「そんなアホなことがあるかいな」と思っていたようなことも今では割と普通にある話だったり。現実の世界というのは、やはり本当にタフでかつバカげているのだな、と妙に納得したのだった。