堺東で日本酒のイケてる店ってあんまり無いよね、と思っていた。ところが、最近エエ店ができたんでっせ、という噂を聞き及び、有志にて現地調査に赴くこととなった。
せっかく日本酒のイケてる店に行くのであるから、その立ち上がりをスムーズにしたい。となるとウォーミングアップが死活的に重要となる。そんなわけで盟友Dさんとわたくしの2名により編成された先遣隊により、ゼロ次会を執り行った。会場は鳥元という店だ。
個人的には堺東における焼鳥屋の最高峰ではないかと思っている。のだが、ずいぶん昔(10年以上前)に訪れて以来、ずっと来ていなかった店だ。カウンターのみで6〜7席といったところか。寡黙な親父が一人でやっているコンパクトな店で、本気で飲み食いするにはやや無理がある。しかしこういうゼロ次会使いには最適と言えよう。というわけで瓶ビールと、串はせせりと背肝を注文した。絶品である。
これでウォーミングアップは万全だ。いよいよ本命のLargoに乗り込む。
いやこれもスゴい店だった。メニューに書いてない酒がいったいどれほどあるのだろうか。料理はすべて、日本酒を飲むというただそれだけの目的のために最適化されたものである。結局のところいったい何種類飲んだのかよくわからないが、まあとにかく満喫した。
いったんLargoを撤収したが、参加者はやや不完全燃焼の気があるようだ。つまり、Largoの酒は素晴らしいし料理も美味いのだが、いささか上品すぎた。つまり、もう少しばかりボリュームがほしい、と。前述の通りあらゆることがとにかく日本酒を飲むための設定になっているのだから、そこを非難するのはフェアではない。もちろんそんなことは参加者全員が承知の上だ。だから極めて控えめな意見表明、という形でもって、数名がボリュームの不足を訴え、その流れとして「ぢどり亭」において未だ見つかっていないピースを探し出し、パズルを完成させよう、ということになった。さすがのわたくしも、ゼロ次会で焼鳥を食べたのに、などという野暮なことを言ってことを荒立てるような真似はしないだけの分別は持ち合わせているんである。
まあそれにしてもなんだ、チャーハンに焼きそばに卵かけご飯、ってあんたらどんだけ炭水化物に飢えていたんだ?と、ぢどり亭でキュウリの漬物をかじりながらわたくし少しばかり呆れた次第である。まあおすそ分けをいただいたチャーハンも焼きそばも、なるほど美味しゅうございましたけどね。
ちなみに本日の発見は、御堂筋線で千里中央行き最終に乗ったならば、梅田で降りるのではなく西中島南方まで行き、そこで阪急京都線の準急に乗り換えるのが良い、ということだ。