先日購入した『紅盤』を最近けっこうヘビーローテーションしている。1曲めの『ベリーベリーストロング 〜アイネクライネ〜』の元ネタ(?)である伊坂幸太郎の『アイネクライネナハトムジーク』も読んでみなければ、ということで。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/08/04
- メディア: 文庫
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「斉藤さん 一回百円」とだけ書いた立て札を置き、路上で商売をする男性。客が今の気分を伝えて百円を支払うと、それにあった感じの曲の一部をパソコンで再生する。という話が好きだ。曲はすべて「斉藤なにがしというミュージシャン」ということだけど、それってほら。「鎖を噛み切れ!首輪を振り払え!今すぐここから飛び込め!」ってそれ『FIRE DOG』よね。「口笛吹いて歩こう、肩落としてる友よ。いろんな事があるけど、空には星が綺麗」なんて、そのまんまタイトル言ってるし。
一見バラバラの五つの短編が、最後の『ナハトムジーク』できれいに統合されていく。その様子をほほう、とかへえ、なんて感心しながら読むわけだ。こういうのがほんと巧いよね伊坂さん。いやあ面白かった。そして、『紅盤』を改めて聞き直すとさらに味わい深いわけですよ。