『BECK』を1日で読んでしまったので、今日は本を一冊。
実は昨年の暮れから読み始めていた『常設展示室』を、これまた一気読みした。
子供の頃から絵画が好きで、長じてアートに関わる仕事をするようになる女性、はマハさんの小説に良く出てくる。この短編集の主人公はすべて女性で、最後の「道 La Strada」を除いて、みんな婚期を逃していたり、あるいは逃しそうだったり、バツイチだったり。そして親の介護やら何やらの問題も抱えていたりで、何だか日本の少子高齢化はいよいよ深刻であるなあ、などと的外れな感想を持ってしまった。
それにしても、優れたアート作品というのは、どうしてもそれと一緒に巨額の金が動くことになるようで。そうすると、その周辺に蠢く人々とそれにまつわる話というのは、単純に美しいばかりではなくなってしまうのだね。