野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

カーネルサンダースみたいなアレですか

騎士団長殺し』の第1部には『顕れるイデア編』という副題がついている。どういうことやねんそれは、と読む前には思っていたのだが、下巻まで読むと実際にイデアが顕れてびっくり。騎士団長ってイデアだったのか。ってこんなこと書いても、読んでない人には何のこっちゃという話なわけなのだけど。

騎士団長殺し 第1部: 顕れるイデア編(下) (新潮文庫)

騎士団長殺し 第1部: 顕れるイデア編(下) (新潮文庫)

さて上巻を読みながら、これは『グレート・ギャツビー』やんけ、と思っていたら、下巻で免色氏が主人公と谷を隔てた隣の豪邸に住んでいる理由が明らかになり、そうするとこれはもうますますギャツビー以外の何者でもない。実は村上さん、ニューヨーカー紙のインタビューで『騎士団殺し』は『グレート・ギャツビー』へのオマージュを込めている、と認めてたんですな。あーやっぱりそうですよねー。
さて、上巻ではまだ、夜中にどこかから鈴の音が聞こえる… なんていうちょっとしたホラーみたいな話だったのが、下巻では騎士団長が登場してしまい、何とも現実離れしたストーリーになってしまった。もちろん村上作品につきものの井戸(今回はちょっと大きめ)もあり。ここまでけっこう一気読みだ。さてこれからどうなりますか。

餃子もあるんですって

いわき駅の近くに肉屋があって、そこでは小さなとんかつ屋もやっている、という。じゃそこに昼メシ食べに行こうぜ、ということになった。ロースカツ、ヘレカツともに定食が竹(150g)、松(200g)、特製(300g)の3種類ある。わたくしはもちろんロースカツの竹、を注文。それでもこんなにデカいんですから。

いやー美味い。やっぱり脂身でっせ。
この定食についてる味噌汁が、ちょっと変わった味するなあと思ったら、豚肉が入っとるんですな。やるなあ。

メヒカリ久しぶり

久しぶりにいわきに出張だ。どれくらい久しぶりだろう?よくわからんが、半年以上になるんじゃなかろうか。とりあえず今日は移動だけ。なのでついでに入れた東京都内某所の顧客訪問の後、午後の少し遅めの時間に品川から特急ひたちに乗り、いわきへ。18時半ごろに到着し、ホテルにチェックインもせず、まずはターゲットとしている焼鳥屋「赤鬼」へ行ってみる。満席だった。なんてこった。今回は赤鬼に行くぞ!と一同気合い入れて来たってのに。しゃーないのですぐ近くの「旬」へ行ってみたがここも満席。となると次は「ほんむん」か。そういえばちょうど昨年の今ごろも赤鬼が満席でほんむんへ行ったのだったな。
まあしゃあないですわな、てことでいつもの、メヒカリの唐揚げに鰹の刺身、そしてイカの味噌わた焼き。そんなもんあーた、日本酒が要るに決まっとるやないの。地酒は比較的豊富である。が、これは、と思うものは皆グラスではなく4合瓶にて提供される。ううむそれは、と一瞬怯んだが、まあ3人いるんだからそんなもん楽勝やんけ、ということで奈良萬とどちらにするか迷った末に、花泉の純米を選んだ。

いやあ、美味いねやっぱり。4合瓶はやはり、3人だとあっという間に無くなった。が、まあとりあえずこの辺で勘弁しといたろ、と店を出て、今度は近くにある「夜明け市場」の飲食店街へ行ってみる。「夜明け市場」とは、「東日本大震災により営業を継続できなくなった飲食店オーナーや、いわきを盛り上げたいと集まった起業家たちによる復興飲食店街」なのだそうだ。

以前から気になっていた一帯であるが、今回そのうちの一軒に入ってみることにした。「MATA六」という店だ。付き出しの、ニラと卵黄が美味い。

ヴァンナチュールが売りのようなので、白をボトルにて。3人だしね。いやしかしこれまた美味いやないの。

アテにクリームチーズ酒盗、みたいな感じでちびちびと。追加投入した日本酒(五人娘)少々(2合)でシメて、まあ本日はこんなところで。
赤鬼に行けなかったのは残念だが、まあいわきにはオモロい(そして美味い)店がありますなあ。

油断ならんジジイだぜ

WOWOWでやっていた中国歴史ドラマ『大軍師司馬懿之虎嘯龍吟』が、ついに先週土曜日のオンエアをもって終了してしまった。本日、録画してあった最終話を観た。シーズン1の『大軍師司馬懿之軍師聯盟』と合わせて全86話、たかだか10話ぐらいの連続ドラマでさえ、観るのがジャマくさいなどと言って憚らないこのわたくしが、86話て。気が遠くなるほどに長い道のりである、と思ったが、終わってみればあっという間だ。それにしても最終話は、正直なところかなり内容が薄かったと思う。見どころはせいぜい司馬懿が宮廷を去っていくシーンぐらいなもので、あとは候吉との謎の乱闘、そして婚礼コント。なんでやねん、と思っていると、最後の方は回想シーンばかり。シーズン2のクライマックスはやはり、80話〜81話あたりの司馬懿のクーデター(高平陵の変)あたりかと。そして、司馬昭の鬼畜っぷりが何とも楽しい。その辺から司馬懿もいよいよ本性を現してきたというか、歳をとるとだんだん抑えが効かんようになるんですかね。「晩節を汚す」ってのはこういうことをいうんでしょうなあ。
ああもうしばらくは司馬懿ロスだな。『三国志』の宮城谷版、第10巻ぐらいからあらためて読み直してみようかなあ。

だから鈴はヤバいって

やっと『騎士団長殺し』に取りかかることができる。文庫化されてすぐに買ったのに、2ヶ月も寝かしてしまっていた。

騎士団長殺し 第1部: 顕れるイデア編(上) (新潮文庫)

騎士団長殺し 第1部: 顕れるイデア編(上) (新潮文庫)

いやしかし、村上春樹の小説で主人公がGoogleFacebookを使ったりするようになるとは思わんかったなあ。いやもちろんそんなにゴリゴリ使うわけじゃないのだけど、何というか「普通にその辺にあるもの」という感じになっていて。まあ時代ですわな。
さてこの小説、主人公は山奥の一軒家に住む肖像画専門の画家で、ある日突然に谷を挟んだ向かい側にある豪邸に住む謎の紳士に肖像画の作成を依頼される、てな話なのだが。
初めて読む話のはずなのに、なんだか強烈な既視感を覚える。何なんだこれは、と思って気づいた。そうか、『グレート・ギャツビー』か!主人公はつまりロングアイランドイースト・エッグに住むニックで、謎の紳士・免色は湾を挟んだウェスト・エッグの城に住むジェイ・ギャツビーじゃないか。でこの免色のキャラクター設定というのが実にギャツビー的なのだ(大金持ちだし)。
おーこれはこれは、と思っていると、草木も眠る丑三つ時にどこからともなく鈴の音が聞こえてくる、なんていうホラーじみた話になってきた。えらいことですよ。さてこの話がこれから、いったいどんな風に展開していくのか。楽しみですなあ。

またあの緑のやつを

南茨木の某所で一杯引っかけていて、その後さらに三文字になだれ込む、てな流れになった。で、皐ロ万。

金曜日に一蔵で飲んだばかりなのに、またですよ。でも金曜日に飲んだ時は菊鷹の後で、すっきりしすぎてて何だかちょっと頼りない感じがしたものだが、改めてこうやって飲んでみたら、これやっぱり美味いじゃないか。いやあ、えらいもんですなぁ。

1、2の次は「たくさん」ってことですよ

ほう。ついにエッセイですか柳広司さん。『二度読んだ本を三度読む』。岩波新書ってのが渋いね。

柳広司氏が昔さんざん読み倒した本を、あらためて読み直して紹介するという趣向で、若い読者のための読書ガイド的な感じでもある。作品の魅力はもちろん、著者とその作風やら何やらに関する独自の解説、そして小説家というものの生態や出版業界の内情についても語られる。なかなか楽しい本だ。加えて、わたくしなどは昨今の世の中に対してなにかと釈然としないことやどうにも気に入らないことがあるわけだが、そういうものに対する異議申し立て、あるいは嫌味、みたいなかたちで実に上手に言語化してくれていて、それがまた痛快でもある。
内容的にはそんなにマニアックな選書ではないと思うが、恥ずかしながらわたくし読んだことがあるのは半分ほどしか無いな。その中でも三度以上読んだ、といえば『山月記』ぐらいか。
「二度読んだ本は少ないが、三度読んだ本は意外に多い」って書いてるけど、うーん個人的には、二度読んだ本はわりと多いけど、三度(以上)って数えるほどしかない。『脱走と追跡のサンバ』、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』、『遠い太鼓』、『やがて哀しき外国語』てなあたりか(だいぶ偏ってますね)。『悲しき熱帯』は2回半(三度目が1巻だけで止まってる)。翻訳違いでは『長いお別れ』(『ロング・グッドバイ』)と『さらば愛しき女よ』(『さよなら、愛しい人』)は三度(いずれも清水版を二度と村上版を一度)、『偉大なるギャッツビー』(『グレート・ギャツビー』)は野崎版を二度、村上版一度に加えて原書まで読んだ。そういえば先日の“Showstopper!”をカウントすれば、『闘うプログラマー』も三度読んだことになるな。
まーとにかく、読んでみたい本がいくつか出てきた。それにしても、『悲しき熱帯』の2巻が行方不明なのだけど、いったいどこへ行ったんだろう?