野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

殺し屋はベートーヴェンがお好き

先日、ずいぶん前に録画していた「鍵泥棒のメソッド」をやっと観た。「入れ替わり系」のお話というのはまあずいぶん色々なバリエーションがあるものだが、とりあえず15年ほど前にやっていた「危険な関係」というドラマを思い出した。あの殺伐とした雰囲気とは対照的に、なんだかやたら楽しい映画だった。
この映画の中でベートーヴェンピアノソナタ31番が使われていたりするのだが、それ以外に香川照之扮する殺し屋(実は便利屋)が仕事の前にコンセントレーションを高めるための(?)音楽、というのがあって、これがまたなかなか良い感じ。で調べてみたところ、これまたベートーヴェンの、弦楽四重奏曲14番、とのこと。何でもラサールとかスメタナとかズスケとかブダペストとか、そのあたりの弦楽四重奏団が評判が良いらしいが、とりあえずタワレコに安くで売っていたベルリン弦楽四重奏団のものを買ってみた。

ベートーヴェンっていうとどうも、ゴリゴリでもっさくてしつこくて、というイメージが強いのだけど、この曲、というか後期の曲はちょっとそういう感じがなくなっているのかもしれないなあ。構築的ではあるのだけど、より精緻になってゴツゴツさが消えた、というか。
いやまぁ、ベートーヴェンそんなに聴いたことないんで、気分でテキトーなこと言ってますけど。
とりあえず「鍵泥棒」での、森口瑤子のちょっと傷んだ感じは何だかすごく良かったす。