今回の帰国では、映画を観なかったなー、と思いながら最後の夜に一本、「超高速!参勤交代」というやつを。
まあタイトルからしてバカ映画で、軽い気持ちで観始めたわけだが、実はこれがなかなか面白い。参勤交代でやっと国元に帰ってきた湯長谷藩に、老中の陰謀により「5日以内にふたたび参勤交代せよ」という命令が下され、それを奇想天外な作戦により実行してしまうという内容。ベースになる史実があったのかと思ったが別にそういうわけではないらしい。でも地名であるとか登場人物は実在のものだ。湯長谷ってのは
磐城国の小藩で、今でいうところの
福島県いわき市あたり。そういえば数年前に出張で
小名浜へいったことがあるが、東京から特急で2時間ぐらいだったかな?東京ー
いわき市間は約200km。そこを5日で、というのは無茶な話ではあるものの、不可能な話ではない、かな?
Google先生によれば徒歩で39時間だそうだ。だから、
大名行列でちんたら歩かず、走って行けばなんとかなるようだ。実際に映画の中でも、「走って行く」という設定だし。しかし単に移動できれば良いというわけではなく、人目のあるところではやはりそれなりに
大名行列の態で行かねばならず、そこが知恵の必要なところであるというわけだ。そのあたりも含めて、数々のトラブルを西村雅彦扮する家老・相馬兼嗣のア
イデアにより乗り切っていくのが主にみどころで、あとはチャンバラ(忍者つき)もありで、大スペクタクルというわけではないけれども、なかなかの時代劇エンタテインメントに仕上がっているのではないかと。続編の「リターンズ」が今年公開というのにはちょっと笑ったが、まあそれもアリでしょう。ワルモノ老中が最後で「覚えとけコラ!」という展開になっていて、きっちり続編に向けての仕込みもしてあるというあたり、なかなか抜け目のないことだ。