野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

農業革命の功罪

完璧なうどんなどといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。
だから人は、製麺所を巡りながら日に何杯ものうどんを食べるのだろう。
さて、結局四杯ものうどんを貪った我々は、Airbnbで予約した一軒家に泊まって一鶴の骨付き鶏とオリーブ牛を喰らい大いに酒を呑んだのであった。そんな翌朝はやはり、少しばかり脂肪を燃やしておかねばなるまい。ということで宿の近所にある弥谷寺四国八十八箇所霊場の第七十一番札所)までプチトレラン。

なかなかキツいでっせ。ちなみに、昨日あれだけうどんを食ったというのに、早朝6時半から開く製麺所にうどんを食いに行った強者もいる。もはやわたくしは彼らについて語るべき言葉というものを持たない。
などと言っている端から、昼メシはうどんだ。「おか泉」という高級店の名物、ひや天おろし。

うん、天ぷらが美味かった。うどんそのものは、昨日食べたやつらの方が好みかな… ちなみに、このひや天おろしは972円。昨日食べた四杯のうどんの合計額と変わらない。
あとは土産用のうどんを日之出製麺所で購入し、まあさすがにもううどんはええでしょ。ということで大阪へ帰る。往路と同じく鳴門から淡路島を縦断し、明石海峡大橋を渡るルートだ。淡路のハイウェイオアシスは展望台があってなかなかよろしい。

帰宅してさすがにぐったり。しかし、もうしばらくうどんは要らない… となるかと思ったらまったくそんなことはない。むしろ、ぼーっとしていると「釜あげうどんが食べたいなあ」などと思っている自分に気付いてハッとしたりする。食べれば食べるほど、さらに食べたくなる。なんて恐ろしい。うどんは魔性の食べものだ。そういえば先日読んだ『サピエンス全史』には、人類は小麦によって奴隷化された、というような説が述べられていたな。読んだ時は「んなアホな」ぐらいに思っていたが、それってまさにこういうことじゃないのか。でもやっぱりうどんって美味いよね。