野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

うまくいかんもんですな

今週はまったく出張の予定が入っていない。それはまことに結構な事なのだけど、そうすると今度は逆に、どこか落ち着かない気分になる、というのも何だかなあ。
まあアレだ、来週はまた忙しくなりそうだし。
それにしても火曜日のうちに降るだろうと思っていた雨が今日降ったか。どうせならそういうのは昨日のように俺様が自宅に引きこもっているうちに済ませておいて欲しかったのだよな。

ヤカってもよかですか

二週間ぶりに在宅勤務などしてみた。通勤しなくて良いから朝も少しはゆっくりできるな、と思っていたら寝坊してしまい、起きたら8時過ぎ。失敗した。
それにしても、本格的な梅雨のはずだがどうもあまり雨が降らない。この際だからどばーっと降ってもええんやで、と思ったけど、もひとつだったな。中途半端に降ってすぐにやんでしまうと、後がもわーっと蒸し暑くなってたまらんのだ。勘弁してくれ。
それでもある種の仕事は、家でやるのに向いている。そっちはそれなりに捗った。それでも時々社内ネットワークに置いてあるデータにアクセスする必要があったりする。また、メールの読み書きもiPhoneやWeb経由でもできるが、普通にOutlookアプリでやりたくなることもある。そんな時のために、外部から社内ネットワークにアクセスできるようにVPN接続サービスが提供されているのだが、最近どうもこいつが調子悪い。接続までにえらく時間がかかるし、接続できても、Outlookからメールサーバへの接続がタイムアウトする。おまけに普通のウェブアクセスもできない。これではまったく使い物にならない。この件で二週間前にITサポートに問い合わせたのだが、梨の礫だ。いや正確には、何度か「どうなってますか」と聞いたのだが、状況確認して担当者から連絡させますというばかり。ふざけんなよコラ、と丁寧に恫喝して、やっと担当者から連絡が来たものの、確認させられるのは普通にマニュアルに書いてあったり、今さらそこかよ、というような設定ばかり。いい加減うんざりしてきたところだ。あんまりネムいことばっかり言うてると、いてまうどコラ。

便利になってるんだか何だか、ようわからしまへんなぁ。

より近く、よりゆっくり、より寛容に

出てますねえ、水野和夫さんの新作『閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済』。
さっそく読んでみましたよ。

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)

 

『資本主義の終焉と歴史の危機』では、「より速く、より遠くへ、より効率的に」を追求し、フロンティアを求めて蒐集していくグローバル資本主義がもう限界に近づいている、と指摘したものの、では我々はこれからどこを目指して行けばよいのか、終わりかけている資本主義に代わるシステムは何なのか、という問いに対する明確な答えまでは示してくれなかった。本書ではそのあたりまで、もう一歩踏み込んで、あれこれ論じられている。と思う。残念ながらわたくしのアタマでは、理解しきれなかったけども。
21世紀は「新・帝国主義」の時代である、と佐藤優氏なんかはあちこちで書いている。本書でも同じようなことを言っている。そしてさらに、それらの帝国はそれぞれ域内にこもり「閉じて」行くべき時期に来ているのだ、と。それがつまり「閉じてゆく帝国」ということだ。いわばBrexitも「トランプ大統領」も、その現れであると。
我々はそろそろ、近代システムを切らなければならないのだそうだ。いま、近代からポスト近代へと大きく歴史が変わろうとしている時期だというわけだ。その先にある、完成された姿がいったいどのようなものであるかを、少なくともわたくしが生きている間に見ることは叶わないだろう。残念なことだ。

であんたらアダマスどうするつもりなの

昨年レドモンドで購入したマーティンのX1-DE。帰国したら、000-28ECがあるのでほとんど弾かない。X1-DEもなかなか良い感じではあるのだけど、やっぱりドレッドノートってちょっとわたくしにはデカすぎるのよな。一方で、何だか無性にオベーションが欲しくなった。というわけで、X1-DEを下取りに出してオベーションを買うことにした。実はすでにある程度当たりはつけてある。NU茶屋町イシバシ楽器へ行って、X1-DEを査定に出している間に博多ラーメンげんこつで唐揚げ冷麺を食べ、戻ってみたら下取り価格13,000円て。またエラい買い叩きよるなあと思ったが、クソ重いギターケースを抱えてあちこちの店を回るのもしんどすぎる。というわけでその値段で手を打ち、オベーションを買って帰る。オベーションと言っても、もちろんアダマスとかレジェンドなんてもんではなく、中国製のセレブリティ・エリートだ。セレブリティ・エリート・プラスの青いやつが美しくて良かったのだが、よく見るとヘッド部分のOvationロゴが一部剥げている。それを指摘して、代わりの在庫は無いのかと訊くと、現品限りだという。そのかわりお安くしときますよというので、それではナンボほどまかるのかと問えば、五千円と。なんとも微妙な。なんかでもやっぱりちょっと、こういうのって気分が良くないし楽器って見た目が大事だとわたくしは思っているので、その隣にあったCelebrity Elite Limited Editionのリバース・レッド・バーストにした。

ハードケースも買うぞ、と言ったがハードケースは無い、と抜かしやがる。いや最近は仕様が変わりまして、ソフトケースのみになったんです、なんて言われると、ああ何だか最近ではアダマス以外はアメリカ生産じゃないとかいうし、そんなもんかなあ、と納得しかかったが、神田商会のウェブサイトにはちゃんとあるじゃないか。

Kanda Shokai Corporation [ Ovation ]

けど税別30,000円はちょっとキツいわな…

安い方は生産中止みたいだし。

ハードケースおよびギグバッグ生産終了モデルのお知らせ

ありゃ、オベーション全モデルがアメリカ生産終了かよ。

U.S.A.オベーション生産終了のお知らせ

いやはや何ともねえ…

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洋介には肉を食わせとけ

沼田まほかる作品といえば、一般には「イヤミス」に分類されるわけだけれども、『ユリゴコロ』はもう、読後感どころか読んでいる途中からすでに、イヤな感じというよりもとにかく禍々しい何かがじゅるじゅるとしたたり落ちる感じで、よくもまあこんな小説を書けるものだと感心する。 

ユリゴコロ (双葉文庫)

ユリゴコロ (双葉文庫)

 

ある日突然に婚約者が失踪し、続いて母親が事故死、さらに父親は癌で余命いくばくもない。という、何とも踏んだり蹴ったりな感じの主人公が偶然に実家で見つけたノート。これを読んでみると、想像を絶するような酷い告白が綴られている。誰がこれを書いたのか。つい先日亡くなった母親だとすると、その母親は実はサイコパスの殺人鬼?
というような想像に苛まれつつ、真相を探っていくと… なんとそうなりますか。いやいやそれはちょっと思いつかなかった。最後はこれ、イヤな後味ってのとはちょっと違うかな。なんだか現実と妄想の境目がちょっと曖昧になってる感じはあるけど。
やはりすごいです、まほかるさん。

イカと皿うどん

また堺の浜浪で宴会で、今回はちゃんぽんの代わりに炒飯が出てきた(それでも刺身やら揚げ物やらあれこれ食べたあとの皿うどん+炒飯という炭水化物祭り)わけだが、この炒飯がまた美味い。すげえな浜浪。場所がやや辺鄙なところにあるのがちと難儀だが。
それから堺東に移動して、さてどこへ行くよ?と見ると、九州うまかなんて店が出来てるではないですか。
うむ、イカが美味かった。浜浪であれこれ貪った後だけども。
そんなこんなで終電で帰ることになり、帰宅したのは1時前ですよ。さすがに疲れた。いやこの一週間はなかなかキツうおました…

それなのに今わたしはこうして

東京に日帰り出張でございました。

いや、昨日の朝に東京から帰って来たばっかりちゃうんか、と不思議に思われるかもしれない。何といってもこのわたくし自身が一番そう思っている。それならもう、月曜日から木曜日までずっと、3泊4日で行ったらよろしいがな、てなもんだ。そりゃま確かにそうだが、水曜日は大阪での用事もあったし、3泊分もの荷物を用意するのがまたジャマくさいし。つまりアレだ、私は旅と冒険が嫌いだ、と。

あの『悲しき熱帯』の有名な冒頭部分を引いてこのように「私は旅と冒険が嫌いだ」という人は多いが、原文は"Je hais les voyages et les explorateurs"となっている。このexplorateurという言葉は、冒険家とか探検家という意味であって、冒険そのものは表さない。実際、たとえば中公クラシックス川田順造訳では「私は旅や探検家が嫌いだ」なっている。だから「私は旅と冒険が嫌いだ」というのは、『悲しき熱帯』の引用としては間違い、ということになる。けど、なんか変な感じするよね、探検家が嫌い、なんて。

と常々思っていたのだけど、いま書きながら気づいた。exploratuersというのは探検家とか冒険家というより、好き好んで旅をする人、という意味なのかもしれない。つまり、「私は旅が嫌いだ。旅行が好きだなんて言ってる人たちの気が知れない」ぐらいの解釈をした方が良いんじゃなかろうか。

 

梅雨で雨が降るのも鬱陶しいけど、降らなかったらそれはそれで、猛烈に蒸し暑くてたまったもんではないですな。ついこんなどうでも良いことをグダグダと考えてしまう。

 

品川駅のecuteで、御門屋の揚げまんじゅうというのを買ってみた。

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なかなかイケます。あんドーナツみたい。あまり夏向きではないかもしれませんな。