先日に引き続き「ローマ人の物語〈18〉悪名高き皇帝たち(2) (新潮文庫)」を読みました。この巻の主役はカリグラ帝です。
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/08
- メディア: 文庫
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アレですな、簡単に言えばカリグラというのは「あほボン」だったんですな。作者が何度も書いているように、ローマ帝国はカエサルが構想し、アウグストゥスが実現し、ティベリウスによって盤石のものとなった。それは、後の皇帝が少々無茶なことをしても簡単には崩壊しないほどのものであった、とそういう事ですね。それにしても、最後は親衛隊の大隊長カエレアによって殺害されてしまったわけですが、実父ゲルマニクスが早死した後、このカエレアはカリグラの父親替わりみたいなもんだったそうで、言ってみれば不始末をしでかした息子を見かねた父親が自らの手にかけた、てなもんでしょうか。