「レトロスペクティブ」なんていう言葉はちょっとなじみが薄い。だけどそれは結局、我々(てうちの職場だけかも知れんが)がいうところの「レビュー」のことのようだ。でもレビューという言葉はちょっとあいまい、というか色んな意味に使われている。設計やコードのチェック、という意味であったり、振り返り、という意味だったり。だから、これらをちゃんと区別するためには、「振り返り」に対してそれなりの言葉を用意したほうが良いということだろう。
プロジェクトの振り返り、という意味では、実は「ポストモーテム・レビュー」と言うらしい。でも「検屍レビュー」ってそれはちょとイヤよね。だから「レトロスペクティブ」なんだろう。
アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き
- 作者: Esther Derby,Diana Larsen,角征典
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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で「アジャイルレトロスペクティブズ」を読んでみて。要するにプロジェクトの振り返りなのだが、アジャイル開発なら比較的短い期間でのリリースやイテレーションがあるのだから、プロジェクト終了時だけでなく、イテレーションごとに振り返り=レトロスペクティブをやりなさい、て事なんだな。
タイトルに「アジャイル」が付いているし、ソフトウェア関連の本のようだが、実際にはファシリテーションのための様々な方法論について解説した本、と見るべきだろう。別にソフトウェア開発に限ったことではない、色んなところで使えるはずだ。まあ「アジャイル」と書けばソフトウェア業界関係者に売れやすくなるからな。
それにしても、良く言われることだけど、ソフトウェア開発管理っていうのは「人の管理」なんだなやっぱり。いわゆるエンジニアリングとはちょっと違う、というかそれだけでは不十分、てことですか。難儀なこっちゃでホンマに。