野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

この紋所が目に入らぬか

昨日、土曜日の午後に京都文化博物館の特別展「KAZARI ー日本美の情熱ー」を観に行ったのだった。なんでローマ字やねん。普通に「飾り」とか「かざり」と書いたらええがな。
http://www.bunpaku.or.jp/exhi_special.html
http://www.pref.kyoto.jp/news/press/2008/7/1215398841083.html
かなーり、楽しめた。食器なんぞもディテールを見ると、いろいろと面白い模様があったりする。鬼瓦の柄の肩衣や、野晒のガイコツをモチーフにした経帷子が、渋い。親指ほどのサイズの素焼きの壷、「つぼつぼ」もラブリーだ。
しかしやはり、何より目を奪われたのは印籠だ。印籠そのものの美しさもさることながら、根付けの細工といったら。主役が印籠なので仕方ないが、根付けについての解説が無いのが残念なところ。もともと印籠は薬を入れる容器、要するにピルケースだが、実用性は二の次で、どんどんとデザインが凝っていったのだとか。いまどきでいえば、携帯電話に装飾を施し、あれこれとストラップをつけるのと同じことだ。ことほど左様に、われわれ日本人は、ああいうちまちましたものが好きなのだ。印籠美術館というのがあるらしいが、うーむ飛騨高山か。あまり気軽に行けるところではないな。