野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

ベック夜話 第3夜

いよいよ第3夜、最終回でござる。

10年間の沈黙の後、1999年にリリースされたジェフ・ベックのアルバム "Who Else!" は、これまたいきなりゴリゴリのテクノ/エロクトロニカ路線になっておりファンを驚愕させた。以降はその路線でたて続けに "You Had It Coming"、そして2003年には自身の名前を冠した "Jeff" をリリースした。

Jeff

Jeff


"Who Else!" はファンの間でも賛否両論を巻き起こしたようだが、わたくし実はあのアルバムは大好きなのだ。あの「踊る大捜査線」の、新城のテーマ、そして室井のテーマはどうも "Psycho Sam"に似ていると思うのだがいかがか。いや逆だ、「踊る」の方が先だから、ジェフがパクった可能性の方が高い。
いやまあそれは良い、 "Jeff" の話だ。上述のとおり、基本的に "Who Else!" 以来のエレクトロニカ路線。そしてますます変態風味がキツくなっている。前半はゴリゴリと押しまくり、後半では、全然ブルーズっぽくない "JB's Blues" あたりからまったりと。怪体なボーカルの入る "Pay Me No Mind" 、そして "My Thing" でまたアグレッシブに来た、と思ったら "Bulgaria" で美しく、最後は荘厳な "Why Lord Oh Why" で締める、とそんな感じだ。これは良い、傑作だ。
「2007年の冬ごろ」に発売予定、のアルバムをいま制作中という話だが、さて、次回は何が出てくるのやら。この辺が予想もつかないのがまたジェフ・ベックですな。