野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

祭り

土曜日で休みだというのに朝7時半に起床。「XP祭り関西2009」に参加するのだ。先日の「関西アジャイルナイト」の時は、迷っている間に定員に達して締め切られてしまったから、今回は即断即決だ。何と言ってもアジャイルだからな。
今回の目玉は、日本におけるアジャイルの伝道師、平鍋健児氏による基調講演。そして、目を付けたのは「組込み開発におけるテスト駆動開発実践講座」というワークショップだ。
会場は伊丹市のラスタホールというところ。基調講演は定員300名の多目的ホールで行われた。参加者は120名ぐらいのはず。講演の内容は、昨年8月にトロントで行われた「Agile 2008」の報告だが、これがなかなか楽しいものだった。たくさんの写真や、YouTubeの動画まで使っての報告で、けっこう臨場感がある。会場にフィードバックボードがあり、参加者が感想などをポストイットに書いて貼付けられるようになっていた、というのが面白い。XPの認める5つの価値のひとつ、「フィードバック」をまさに体現しているわけだ。海外では、アジャイルのコミュニティにおいてもトヨタ方式には興味があるらしい。平鍋さんの発表のうち二つがトヨタ方式がらみ(わざとそうしたらしい)だが、アンコール講演までやったのだとか。
昼食後は、ワークショップに参加した。お題は前記のとおりだ。一口にテスト駆動開発・TDDと言っても、実は人によってその意味している内容とか想定しているプロセスは違うのだ、というのが新発見。そうか、そうだよな。従来型のウォータフォールにおいて、実装工程にテストコードを書く作業を入れましょう、っていうのとXP的に設計にまでフィードバックのかかるテストファーストでは、そりゃ違うわな。どれが正しい、ということではなくて、どういうふうにしたいのか、と明確なポリシーを最初に決めるのが重要、ということだ。なるほど。そんな感じで、色々と参考になる話が聴けて大変に有意義であった。
さてこういうイベントでは、最後の懇親会まで参加しないと「仏作って魂入れず」なことになるのは承知だが、夕方から他の予定が入っていたので、15:45からのLT大会にも参加せず、そそくさと会場を脱け出したのであった。惜しいことであるが致し方なかろう。