野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

尼ですわ

昨日の「大事な用事」(昨日のエントリ参照)というのは。
ジェフベックの来日公演ですな。会場は尼崎のアルカイックホール。午後7時開演なのに、会社を出たのは午後6時20分。あかんやん、全然間に合わん。
だけど、最後まで… 希望をすてちゃいかん。あきらめたらそこで試合終了だよ。(by安西先生
というわけで、会社からバス停まで、なんばで南海から阪神まで、そして阪神尼崎からアルカイックホールまで、走りまくり。おかげで今日は筋肉痛でんがな。
幸いにして、開場が20分ほど遅れていたようだ。ということで開演は約10分遅れ、そしてわたくしが会場にたどりついたのは午後7時15分ごろ。つまり、残念ながら開演には間に合わなかった。ちょうど、2曲目の "Stratus" が終わろうとしていたところだ。ぜーぜー言いながら席に着いて、ほどなくするといきなり "Led Boots" が!げげっ!危ないところだった。会議を途中でブッチして無理矢理出てきてよかった。「ジェフベックのライブ行くからもう帰りまーす」なんてとても言えなかったけど。
今回のツアーは昨年とメンバが変わっている。ドラムがナラダ・マイケル・ウォルデンというのもさることながら、なんと言っても、ベースのロンダ・スミスがスゴい。スゴすぎて何をやっているのかわからない。ベースでタッピングなんて初めて見た。怪体なエフェクタを使ったトリッキーなプレーもブリブリにファンキーなプレーもすごい。昨年のタルちゃんも良かったが、こちらはさらに一枚上手という感じだ。プリンス殿下のバックをつとめるんだからそりゃあタダモンじゃないのだろう。
前日の大阪公演のセットリスト(以下のリンク先参照)を見ると、だいたい同じ。
http://pink-cloud.air-nifty.com/blog/2010/04/20100407-jeff-1.html
だけど一応アンコールは2回あって、2回目、つまり本当の最後は "Cause We've Ended As Lovers"。名古屋公演では2回目のアンコールも2曲やって、最後は "Freeway Jam" だったそうだが、今回は残念ながら1曲だけ。やっぱり開演が遅れたから?
1回目のアンコールでいきなり黒のレスポールを持ち出してきて、いったい何をするねんと思ったらなんだか聞いたことのない曲をやっていた。なんでもLes Paul Tributeなんだそうで、ああなるほど、だけど何なの一体あの曲は。
さて本編に関しては、今回初めて "Over The Rainbow" を生で聴いた。"Nessun Dorma" なんかもそうだが、いったいどうしたらあの、この世のものとは思えない絶妙のトーンが出てくるのだろう。
最初の3曲を別にして、だいたいイケイケの曲とゆるーいスローな曲を交互にやっていて、その落差が面白い。度肝を抜かれたのは "Rollin' And Tumblin'" で、いきなりベースのロンダがヴォーカルまでやったことだ。昨年に出たロニースコットクラブでのライブDVDでは、イモージェン・ヒープが歌っていて、あのぬかるみをのたうち回る感じも良いのだが、ロンダの強烈にドスの効いたヴォーカルがまた良し。どうせなら "People Get Ready" も歌えばよっかったのに。もちろんギターでやるのも良いけどね。
あと、やっぱり "Big Block" がカッコええなあ。新曲の "Hammerhead" も。いやあベック御大、相変わらず健在でいらっしゃる。とても65歳には見えない。アップで見ると皺が目立つけど。
来年もまた来とくなはれ。都合が付いたら観にいくし。