新しいiPadが発表されましたな。
今回の目玉は大型のRetinaディスプレイ。これで高解像度のHD動画が見られるようになる、という。でもまあ、言ってしまえばそれだけで、あとはそんなに大した話はない。iPhone 4Sのときもがっかりした人たちは結構いたようだが(auが取り扱いを開始したということで、わたくしにとっては非常に画期的な製品だったのだけど)、今回もそんなに熱狂的な反応というのは見られない。第一世代のiPadユーザーにとっては、そろそろ買い替えどきでもあって、わりと魅力的のようだが。
はっきり言って新型iPadのハードウェア上の魅力は、大型Retinaディスプレイ、これに尽きるだろう。プロセッサなどその他のハードウェア性能の向上分は、すべてこのディスプレイを実現されるのに費やされているはずだ。だから、サイズや重量、バッテリー寿命など見た目のハードウェア仕様をはほとんど変わらない。これが技術的にはすごいことなんだっていうのはよくわかるのだけどね。
Appleの紹介ビデオを見ても、あのサイズのRetinaディスプレイを作るのがいかに大変なことであるか、についての説明にかなりの時間を費やしている。こんなの今まではなかったと思う。大抵は新製品の機能やフィーチャが、いかにユーザーにとって素晴らしいか、を(ときに誇張しながら)ひたすら訴えるものであり、それを開発する上での苦労や技術的な難易度について語る、なんてほとんど無かったはずだ。そんな言い訳がましい話を聞かされても、一部のギーク以外には、「だから何なのよ」ってことだと思うんだがな。そんな話でもしないと間が持たないぐらいに、今度の新製品は画期的な特長が少ないってことなんじゃないか。個人的にはiPadで使えるiPhotoや、日本語に対応したSiriや、バッテリ消費問題の解決(つまり全部iOSのアップデート)は地味ながらも大きな改善だと思っているけど。
我々ユーザーの期待はどんどん上がっていってるから、大変だよなAppleも。