野生のペタシ (Le pédant sauvage)

Formerly known as 「崩壊する新建築」@はてなダイアリー

クララが歩いた

お、「天国はまだ遠く」って映画にもなってたんか。

天国はまだ遠く (新潮文庫)

天国はまだ遠く (新潮文庫)


何をやってもうまくいかない若いおねいさんが、僻地の民宿で睡眠薬を飲んで自殺しようとして失敗する、というところから話は始まる。やっぱり何をやってもうまくいかないのね。
睡眠薬のオーヴァドウスと言ってもちょい多め、ぐらいだったようで、結局1日ぶっ通しで眠り続け、翌々日の朝に目が覚めたらすっきり。いろいろ悩んでいたこともわりとどうでもよくなった、という。まあ結構なんでもそんなもんなんかもしれまへんなぁ。
でも小説としてはそれで終わりというわけにもいかないので、「自殺を諦めた彼女は、民宿の主人・田村の大雑把な優しさに少しずつ癒されていく。大らかな村人や大自然に囲まれた充足した日々を送る」(Wikipediaより引用)てな感じなのですけど。まあハイジですよね。いやハイジというよりクララか。最後は自分で歩けるようになってフランクフルトに帰るわけだ。アルムはやっぱりクララのいるところではない、てね。
とりあえず、しっかり食べて睡眠をたっぷりとったほうが良いのですよ。特に若いうちはね。